日本にいながらパリのアパートを探す方法
桑田 唯
2016/01/04
日本で決める? 現地で決める?
2015年7月、私は念願のパリでのひとり暮らしを始めました。ひとり暮らしを始めるにあたって、まずやらなければならなかったのが部屋探し。パリの物件は建物が古いからトラブルが多いし、家賃も高いと聞いていたので、部屋を探すときは少し不安でした。
海外の物件を探すとき、日本でネット検索などで探してあらかじめ決めてしまうパターンと、現地に行ってから決めるパターンがあります。
日本で決めると、住むところがあるという安心感はありますが、写真でしか物件を見られませんし、家の周りの町の雰囲気がわからないのが不安ですよね。逆に現地で決めるとなるとしっかり内覧はできるので納得して契約できますが、そもそもすぐに部屋を見つけられるだろうか、という不安もあります。
私は、渡仏前にフランスの生活やビザの情報が聞けるセミナーに参加したのですが、そこで聞いたのは「日本でパリの部屋を探すと家賃が高い物件しか出てこないが、現地で探せばだいたい500〜550ユーロのものが見つかる」という話。
なので私は、現地に行ってから家を探すことに決めました。とはいえ、やはり不安です。そこで、一応、日本でも探してみて、もしも「これは!」と思う物件が見つかれば、改めてそのときに考えようというスタンスでいくことにしたのです。
まず「ゆずれないポイント」を決める
部屋を探し始めるとき、私が最初にしたことは、「ここだけはゆずれない!」というポイントを決めることです。部屋を探す際に、自分の譲れないポイントを明確にすることはとても重要です。私は、パリで住む部屋の「ゆずれないポイント」を次のように決めました。
1.家賃が安いこと
仕事ではなくワーキングホリデーでの渡仏だったので、なるべく家賃は抑えたいと思っており、500ユーロ以下を目標にしていました。
2.治安が良いこと
ちょうど2015年の1月にパリで襲撃事件が起こったこともあり、絶対に治安の良い場所に住もうと思っていました。
3.パリ市内であること
市外だと家賃も安くて市内へのアクセスもそんなに悪くはないのですが、せっかくなので市内で暮らしてみたいと思いました。
4.ひとり暮らしであること
まずはひとりで生活してみたい、と思ったのでシェアハウスは対象外としました。
5.家具つきの物件であること
フランスのひとり部屋アパートはほとんど家具つきのようです。
これらの条件が揃った物件なら、多少古くても汚くても我慢できるかな、と考えました。
日本でパリの物件を探すときに利用したサイトは?
実際に日本でパリの物件を探すときは、下記のような不動産紹介サイトやパリの住人向けの掲示板などで調べました。
【不動産紹介サイト】
不動産を持っているオーナーを借り手に紹介するサイトで、紹介手数料が必要です。
・ユーロエステート (http://www.euestate.com/?lng=jp)
フランス、ドイツを中心とした、ヨーロッパのアパートを紹介する会社。ルームシェア物件なども取り扱っています。
・ロジス (http://www.lodgis.com/ja/)
こちらはパリのアパートを紹介する会社。ユーロエステートよりも家賃が高い物件が多かったです。
【日本語のフリーペーパー発行組織】
紙面上に不動産の告知のコーナーが有り、同じ内容がWEBでも見れます。 基本的に個人による告知なので、紹介料は不要です。写真などは載っておらず、詳細を知るには相手に連絡をする必要があります。
次のふたつはパリ、フランスで有名な日本語フリーペーパーです。
・Ovni (http://ovninavi.com/)
・フランスニュースダイジェスト(http://www.newsdigest.fr/newsfr/)
【日本人コミュニティサイト】
掲示板を利用して情報交換をしたり物の売買をしたりできるサイトで、物件用の掲示板もあります。こちらも個人による告知なので、紹介料は不要です。
・mixb (http://fra.mixb.net/)
・jimomoパリ (http://paris.jimomo.jp/)
このなかで、いちばんよく利用したのが、やはり不動産紹介サイトでした。写真や物件の詳細が載っていてわかりやすいし、数も多いというのがその理由です。その次が日本人コミュニティサイトでした。掲示板はわりとにぎやかで、毎日何かしら新しい情報が書き込まれています。フリーペーパーに載っている物件情報はそんなに数が多くなく、更新頻度も2週間に1度なので、あまりチェックしていませんでした。また、少し家賃が高い物件が多かったと思います。
ユーロエステートでいい物件を発見!
そんななか、ユーロエステートで私の「ゆずれないポイント」をクリアする物件を発見しました。家賃434ユーロ、治安の良い16区にある、パリ市内、一人暮らしの家具付き物件です。
トイレが共用というのがちょっと引っかかったのと、やはり内覧ができないのが少し不安ではあったのですが、それでも私にとってはかなり好条件の物件だ! と思ったので、結局この物件に決めることにしました。
次回の記事では、このユーロエステートとの手続きや契約について詳しくお伝えしたいと思います!
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。