国土交通省が完全コロナ下での「地価LOOKレポート」第2弾を発表 リーマンショック直後との違いは何か(2/2ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2020/12/02
これをみると、「コロナで状況様変わり」とはいうものの、実のところ地価の粘り強さが際立っているという印象だ。過去のリーマンショック時の様子と比べると、コロナによる地価への影響が、現在どのような状態にあるのかがよく分かる。
こうした違いの要因については、ショック直前までの地価の傾向や、リーマン、コロナ禍、それぞれの経済への波及のし方など、さまざまな要因が考えられるが、ともあれコロナ禍はいまだ進行中である。今後、地価とどう絡んでいくかについて、予断は禁物とすべきであろう。
さて、後回しになってしまったが、この「地価LOOKレポート」のあらましを。
正式名称は「主要都市の高度利用地地価動向報告」といい、「主要都市における地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区について、四半期ごとに地価動向を把握することにより、先行的な動きを明らかにする」ということで、年4回の発表によるライブな報告と分析が、このレポートの魅力となっている。
ただし、調査範囲は限られていて、「三大都市圏、地方中心都市等の高度利用地における、高層住宅等や店舗、事務所等が高度に集積している高度利用地等」となっている。
また、土地価格そのものが示されるわけではない。いわば、都市部に限っての地価の方向性を割り出すトレンド調査といえるものが、この地価LOOKレポートだ。特徴としては、地価の動向を示す9種類の矢印や、多用される表や地図により、内容がとても把握しやすい点が挙げられる。そして、調査対象全地区につき、不動産鑑定士による具体的なコメントも添えられている。それぞれの場所の実情を理解するうえで大きな助けになるものといえよう。
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