マンションのゴキブリ対策!完全撃退できる必勝法とは?
橋本みゆき
2017/07/27
イメージ/123RF
ゴキブリが出やすいマンションの特徴とは?
私たち人間にとって、住み心地のよい環境があるように、ゴキブリにとっても繁殖のしやすい空間が存在します。まずは、ゴキブリが出やすいマンションの特徴を知っておきましょう。
<特徴1>1階に飲食店がある
「ゴキブリをよく見かける」という声をよく耳にするのが、1階に飲食店が入っているマンションです。いまはなくても、以前飲食店が入っていた場合にも、すでに卵が産みつけられている可能性があるので、同様のことが言えます。
また見落としがちなのが、コンビニです。揚げ物などのホットスナックの調理をはじめ、イートインスペースが併設されている店舗もあります。状況としては、飲食店と何ら変わりないため、ゴキブリの発生率も上がってしまいます。
<特徴2>公園など緑が多い
子育て世代には、欠かせない公園も、ゴキブリという観点から考えると少し危険です。たとえば植え込みは、「水」と「土」というゴキブリが巣をつくるには格好の条件が揃っています。餌がある場所に当然、住み着きやすくなります。
<特徴3>木造の建物
RC、軽量鉄骨、木造など、建物にはさまざまな種類があります。なかでも圧倒的にゴキブリが卵を産みつけやすいのは木造です。また、ゴキブリ以外の虫にとっても、その条件は一緒です。
またコンクリート造と比較をしても、構造上、隙間ができやすくなってしまうため、外部侵入もしやすくなる特徴があります。
<特徴4>周辺に電柱や木がある
ゴキブリは、飛んで侵入してくることは、あまりありませんが、電柱や木に登ることはできます。そのため、電柱や木よりも低い位置に自分の住戸があると、侵入されてしまう恐れがあります。自分の部屋より、高いものが周辺にある場合には注意が必要です。
1階より2階が出ないって本当? 高層階なら安全?
次に、同じ建物のなかでゴキブリが出やすい階数についてです。
よく、2階よりも1階が出やすく、高層階にいくほどゴキブリは出なくなるという話を聞きますが、それは本当でしょうか。
とある調査によれば、「ゴキブリに遭遇したことがあるか」という質問に「ない」と答えたのが、1階は約40%、2階は約80%という結果になったそうです。
この調査結果からもわかるように、1階違うだけで、遭遇率が激減します。
もちろん築年数や周辺環境も大きく関わってきますが、空を飛んで侵入してくる可能性が高い生物ではないことから、上層階にいくほどに遭遇率は減らせることがわかります。
高層階なら築年数が古くても安全?
では、高層階なら築年数が多少古くても安全なのでしょうか。築年数との関係も見てみましょう。
残念ながら「新築物件の1階」と「築古物件の5階」では、新築物件のほうが遭遇率はぐんと低くなります。建物の老朽化に伴って、構造や骨組みに傷みが出てくるので、当然虫の侵入経路も増加するからです。
超高層マンションの最上階に住んでいるのに、ゴキブリを見かけるという人もいるくらいなので、「〇階以上に住めば安全」という保証はありません。
とはいえ、やはり高層階に住んでいる人にお話を伺うと、「ゴキブリだけじゃなく、セミや蚊など、虫自体を見かけません」という声もよく耳にします。
完全に出ないとは言い切れませんが、ゴキブリたちはエレベーターや配管などを通って上がってくる必要があるので、物理的に考えても「高層階」=「たどり着きにくい」「出にくい」と言えます。
ゴキブリはどこからくる? ベランダから? 侵入経路は?
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「それなら高層階に住もう!」と思っても、そう簡単にはいきません。1階上の住戸を狙うだけでも、賃貸物件であれば家賃が、分譲マンションであれば価格が跳ね上がってしまいます。
ですが、たとえ低層階に住んでいても、ゴキブリの侵入経路さえわかっていれば、防ぐことは可能です。
一体、ゴキブリはどこから侵入してくるのでしょうか。
<侵入経路1>ベランダ
マンション特有のゴキブリの侵入経路といえば「ベランダ」です。
構造上、上下左右の住人とつながっているため、いくら自分たちが清潔にしていても、不衛生にしている近隣の部屋があれば、あっさりと侵入されてしまいます。
<侵入経路2>配管
高層階の住戸の方がゴキブリに遭遇してしまうのは、ゴキブリは配管を伝って上がってくることができるためです。
家庭用排水やお風呂のお湯が流されていて暖かいため、冬でもゴキブリが過ごしやすい環境が生まれています。
<侵入経路3>換気扇
配管同様に換気扇には、ゴキブリの餌がこびりついています。
ニオイに吸い寄せられて侵入してくることが多いので、特に換気扇には注意が必要です。
<侵入経路4>通風口
こんなところからはさすがに入ってこないだろう…と油断をするのが通風口です。私たちが思っている以上に、小さな隙間からゴキブリは侵入してきます。
<侵入経路5>エアコン
見落としがちなのがエアコンです。使用していない時こそ、放水ホースと室外機を通じて、ゴキブリが侵入してきます。
<侵入経路6>ドアポスト
玄関のドアが閉まっていても、ドアポストに郵便物が刺さっている状態の場合、その隙間から侵入される可能性も高くなります。
完全撃退するためのゴキブリ対策とは?
それでは、いよいよゴキブリの撃退法を見ていきましょう。ゴキブリを撃退するために大切なのは、とにかく「侵入させないこと」です。
ゴキブリが好むのは、0.5~1cmほどの隠れやすい隙間です。そのため小さな隙間があれば、すぐに侵入されてしまいます。繁殖させないためにも、まずは侵入経路を断つことが重要です。
<対策1>ベランダにはハーブやアロマを
「窓を開けない!」…という訳にはいきませんので、ハーブやアロマなど、ゴキブリが嫌がるニオイを撒きましょう。
<対策2>配管にはネットをかぶせる
水はけ管が、お部屋の近くにある場合には要注意。配管の入り口にネットをかぶせるだけでも大きな効果があります。
<対策3>換気扇フィルターを使用する
ゴキブリはジメジメとした環境を好みます。換気扇をつけっぱなしにする、もしくは換気扇フィルターの使用が効果的です。
<対策4>通風口には虫除けフィルターを
使用していない場合には、通風口を完全に塞いでしまいましょう。
使用している場合には、虫が侵入できないように専用のフィルターなどを使用してください。
<対策5>エアコンを使用しないときは室外機にカバーを
使用しないときには、室外機は穴を塞いでおきましょう。ゴミ袋などで室外機全体を覆い、テープで隙間をなくしてください。
またエアコン用のホースの穴は、少し大きめに作られているので、防水パテなどで塞いでしまいましょう。
<対策6>ドアポストのない物件を選ぶ
玄関にドアポストのない物件を選ぶ、もしくはこまめに郵便物を抜くことを心掛けましょう。
ゴキブリを撃退して楽しいマンションライフを
上層階になるほどゴキブリの出現率は減少します。そのため、高層マンションを選択することで、確実に虫との遭遇率を減らすことはできます。
ただし、高層の建物であっても、経年劣化に伴い、虫の侵入経路は着実に増えていきます。
ですが、諦める必要はありません。建物自体にゴキブリが生息していても、室内に招き入れないことは可能です。入り込める隙間をつくらなければ、侵入は防げます。
逆に言えば、室内のゴキブリを駆除することは可能ですが、侵入経路がそのままにされていたら、いくら駆除しても次々に新しいゴキブリが侵入してきてしまうのです。
ゴキブリを完全撃退するには、侵入経路を塞ぐことが最も大切です。
今回ご紹介した方法で、ゴキブリの入り口を遮断して、快適なマンションライフを楽しんでください。
この記事を書いた人
住宅ライター・ファイナンシャルプランナー
銀行員、不動産会社、OL、新聞社、広告代理店を経てライターに。宅建やファイナンシャルプランナー、証券外務員、色彩検定などの資格を取得。住宅の選び方からインテリアまで幅広く執筆中。