DIYですぐできる! お手軽フロアシートで床をプチリフォーム
嶋崎都志子
2016/04/07
<今回紹介するDIY>
難易度 ★★☆
予 算 ¥1000〜
床材にはフローリング、タイル、カーペット、石などさまざまな種類がありますが、どれも敷き詰めるためには本格的な工事が必要です。しかし、そのような素材の模様がプリントされたクッションフロアーシート(以下CFシート)を敷けば、あっという間に床のプチリフォームができるんです。
まずは洗面所や脱衣所、トイレなど狭い水回りの床をイメージチェンジしてみましょう!
カット売りで必要なサイズだけを購入できる
タイル柄(左)、コンクリート柄(右)などいろいろあります
CFシートは、ホームセンターやネットショップで購入できます。主に91センチメートル幅、182センチメートル幅のものが、“カット売り“されています。
初心者ならば幅が狭いほうが扱いやすいのですが、水回りの場合はなるべく継ぎ目がないほうがよいので、敷きたい部分に合わせて選ぶといいと思います。柄の方向を考えて、敷き詰めたい場所の「一番長い辺の長さプラス10センチメートル」くらいを購入しましょう。
CFシートは居室に使われることもありますが、塩化ビニール製なので水回りの床によく使われています。また、消臭効果のあるペット用のものや摩耗に強い土足対応のものなど、さまざまな種類がそろっているので用途に合わせて選ぶことができます。
CFシートの敷き方いろいろ
CFシートは厚さ2〜4ミリメートルなのでハサミやカッターで簡単に切ることができます。複雑な形状の床に合わせてカットし敷き詰めることでプチリフォームしたようにガラリと雰囲気を変えることができます。
(1)初心者は型紙がおすすめ!
一見、単純な正方形や長方形に見える床でもじっくり見ると柱やドア枠の凹凸があったり、長い年月を経て角も正確な直角ではなかったりします。プロはCFシートを敷きながら金ベラとカッターでスイスイと切っていきますが初心者には至難の業です。初心者でも失敗なく敷き詰めるには新聞紙等で型紙をつくり、その型紙にしたがってCFシートをハサミで切る方法がおすすめです。
ポイントは柄の方向を間違えないようにすること、型紙とCFシートがずれないようにマスキングテープでしっかりと固定しておくことです。トイレなど曲線が発生する場所にもおすすめの方法です。
壁際や枠の凹凸に沿って弱粘着の両面テープを貼ります
(2)弱粘着の両面テープを利用して
型紙をつくるのは面倒…、という人には弱粘着のポリプロピレン製の両面テープを使う方法をご紹介します。
はじめに敷き詰めたい場所より一回り大きくカットしたCFシートと壁の一辺を養生テープでしっかりと仮止めします。
次に壁際や枠の凹凸などに沿って弱粘着の両面テープを貼ります。ポイントは剥離紙をすべて剥がさないこと。剥離紙にカッターで切れ目を入れておき、数カ所だけ剥がして床に貼っていくことをおすすめします。剥離紙をすべて剥がして、床面に両面テープをべた貼りしてしまうと床を傷めてしまうことにもなります。なるべく剥がしやすい状態にしておきましょう。
両面テープの上面は剥離紙をすべて剥がし、仮止めしてあるCFシートをゆっくりと仮置きします。大きな角(出隅)の部分はCFシートに切り込みをいれてから置いていきましょう。両面テープがCFシート側にしっかりとついたのを確認したら、もういちど床から静かにはがして張りついた両面テープをガイドにハサミでカットします。
床の両面テープの上にCFシートをゆっくりと仮置きします。両面テープがCFシートにしっかりとついたら、もういちど床から剥がして、両面テープをガイドにハサミでカットしましょう
家具を移動する、大人数が出入りするような空間にはCFシートは専用の薄型両面テープでしっかりと床面に固定しなければなりませんが、水回りの空間など壁に囲まれた広くない床に敷き詰めるのであれば接着しなくても日常生活は問題ありません。
(3)継ぎ目は専用処理剤で
購入した幅より大きな面積を敷く場合やうっかり破れてしまったりした場合には各メーカーから発売されている「シームシーラー」という専用処理剤を使います。継ぎ目同士を溶かすことで目立たなくしホコリ等の侵入や水漏れなどを防ぐことができます。
注意点とメンテナンス
CFシートのメンテナンスはフローリングと一緒で、通常は乾拭き、汚れがひどいときは住居用洗剤と固く絞った濡れ拭きをしましょう。注意点としては、ゴム系のキャスターや家具の足裏キャップと長時間接触すると変色する場合があるので触れないようにフェルトなどでカバーをすること。また高温に弱いので温風ヒーターが直接当たらないようにラグマット等を使用すると長持ちします。
家のなかを見渡せば、必ずどこかで使用されていることが多いCFシート。フローリング柄をはじめ、タイル、テラコッタ、石目調、コンクリート柄など色や種類がとても豊富です。1メートル当たり1000円以下から購入できるものも多いので、気軽に床のプチリフォームを楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
DIYアドバイザー、インテリアコーディネーター
ハウスメーカーや内装会社などでの施工現場経験を活かし、雑誌、テレビのDIY監修やプチリフォームのアドバイスを行なっている。著書に「初めてでも自分でできる住まいの修繕とメンテナンス」(成美堂出版)など。