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シェアハウス探しから入居手続きまで(1)

気になる物件を見つけたら? 問い合わせから入居までの流れ

内野匡裕内野匡裕

2016/03/10

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一般的な流れは通常の賃貸物件とほぼ同じ

シェアハウスといっても、入居までの流れは一般の賃貸物件とあまり変わりません。ひとり暮らしの賃貸と異なる点といえば、オープニング物件以外は、すでにその物件で生活している人がいるということ、また、仲介業者が入らずに運営会社との直接契約となる場合が多いことがあげられます。

それでは、一般的な入居までの流れを順番に説明していきます。

(1)サイトから問い合わせる
シェアハウスを紹介するウェブサイトのページから、問い合わせフォームやメールで内覧や入居の希望を申し込みます。質問も受け付けているので、興味のある物件があれば連絡してみましょう。

通常は問い合わせ後、数日以内に担当者からメールや電話で連絡がきます。そこで質問内容への返答、内覧の日程調整を行ないます。

(2)現地内覧をする
入居を検討したい物件が見つかった場合は、実際に物件を見に行きます。運営会社の担当者が案内をしてくれるので、疑問に思うことはここで確認しておきましょう。個室だけでなく、共有スペースや住んでいる人の雰囲気も含めて見ることがポイントです。複数の物件を内覧して比較するのもおすすめです。

(3)入居申し込みをする
自分の目で見て気に入ったら、入居の申し込みをします。このとき、身分証明書などの書類を準備する必要があります。申し込みと契約については、後に詳しく説明します。

(4)入居審査
書類と内覧時の話や様子を参考に、入居者として問題がないか審査されます。

(5)契約
審査の結果、入居が決まるといよいよ「契約」を行なうことになります。必要な初期費用が提示されるので、期日までに払いましょう。

(6)入居
鍵の引き渡し後、いよいよ入居となります。シェア生活のスタートです。

まだ前の人が住んでいるときは?

内覧したいときに、前の住人がまだ入居している場合もあります。住人の了承が得られれば個室を見せてもらえる場合もありますが、個室内を見られない場合も少なくありません。むしろ多くの場合は、共有スペースだけ確認することになると考えましょう。

実際に生活している人がいるので、ウェブページに載っているオープン時の写真とは異なると考えたほうがいいです。同居人になるかもしれない人が、どのように共有スペースを使っているかも参考にしましょう。

また、場合によっては「気に入った物件が満室だった」ということもありますよね。その場合も、運営会社に相談してみましょう。部屋探しを急いでいないのであれば、満室でも退去待ちの予約ができる場合もあります。

やっぱり「どんな人が住んでるのかな? 自分もなじめるかな?」といったことがいちばん気になるもの。シェアハウスによっては入居者の集まるイベントを開催していることもあるので、参加させてもらうようにお願いするのもおすすめです。

シェアハウスの申し込みと契約方法

冒頭で説明した通り、多くのシェアハウスでは不動産仲介業者が入らず、貸主である運営会社と直接契約することになります。

通常の賃貸物件では契約期間が2年の物件が多いですが、シェアハウスでは1年未満の短期契約の物件も多くあります。そのため、契約形態も「普通借家契約」ではなく「定期借家契約」となっていることがほとんどのようです。

「定期借家」では、期間が終わると契約が終わりとなり、自動的に更新されることはありません。ただし、貸し主、借り主双方の合意があれば再契約して引き続き住むことができます。借り主が再契約を希望しても、貸主が承諾しなければ契約をすることはできません。

これは「マナーの悪い入居者だった場合に、その人と再契約をしないことで、ほかのマナーのよい入居者の居心地を守る」というコミュニティを快適に保つ目的によるものです。

もうひとつシェアハウス契約で特徴的なのが「デポジット」です。これは、敷金・礼金に代わって入居時に納める保証金のことです。数千円〜数万円と物件によっても異なりますが、一般の賃貸物件の敷金と比べると安いことがほとんどです。

基本的には退去する際に返金されるものですが、清掃代として返金されないことがあらかじめ明記されているケースもあります。

契約期間終了時や、中途退去のシステムがよくわからないままでいるとトラブルにつながるので注意しましょう。契約の時点で不明な点があれば質問し、よく理解した上で契約します。個人の契約となるので、ひとり暮らし以上に慎重に。運営会社が申し込み時の対応をしっかりしてくれるかどうかも、きちんと見ておくことが大事です。

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この記事を書いた人

株式会社彩ファクトリー 代表取締役

10年前に国際交流経験を求めてシェアハウスに入居。自分自身が体感した「人との交流から得られる気づき、学び、視野の広がり、共に体験し、感動できる喜び」を、社会に受け入れられやすい形にリメイクして届けたいと、シェアハウスの事業化を決意する。 以来、勉強のために10物件に住み、200物件以上を見学、シェアハウス運営会社を副社長として設立し、デザイナーズシェアハウス4件を運営。その後、独立して株式会社彩ファクトリーを設立。 ひとり暮らしでは得られない「体験」の得られる環境にこだわり、コンセプトシェアハウスを17件プロデュース。全330室を運営。 起業家が切磋琢磨を楽しむ「起業家シェアハウス」は、起業家同士が日常的に相談し合い、刺激を与え合い、目標の実現を加速することを目指して運営。共用のセミナールームにてさまざまなビジネスイベントを開催している。これまで4年間運営し、上場企業の創業者や年商50億円規模の経営者も入居している。 また、「英語漬けシェアハウス」では、外国人が20パーセント以上となるように調整し、共用ラウンジでは英語で話すことをルール化、シェアハウス内で週2回の英会話レッスンを開催する。また、毎月国際交流パーティーを開催し、外国人との国際交流を日常化している。 その他、シングルマザーシェアハウス、東大合格シェアハウスなど、多くのコンセプトシェアハウスをプロデュースする。 彩ファクトリー http://irodorifactory.com

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