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環境アレルギー対策で、さらに健康増進! 第21回

アナフィラキシーショックとは何か

加藤 美奈子加藤 美奈子

2021/11/29

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イメージ/©︎antonioguillem・123RF

7日、浜崎あゆみさんがアナフィラキシーショックで、一時意識不明だったとニュースになりました。12日にはSNSでその後の経過を報告。詳細までは明らかにしていませんが、「医師の指導を仰ぎながら、活動を再開して参ります」としていますので、まずは一安心といったところでしょうか。

アナフィラキシーは原因物質を検査で調べれば今後は予防できますが、初回の発症は大変危険な状態に陥りやすいといわれます。命に関わりますので、誰もが対応策を知っていた方が良いと思い記事にしました。

まず、アナフィラキシーとは何かを解説致します。

(1)『アナフィラキシー』と『アナフィラキシーショック』

『アナフィラキシー』とは、「アレルギー反応」により、じんましんや腹痛、嘔吐など様々な症状が同時に生じ、急激に悪化していく状態をいいます。

原因は、食物、薬物、ハチ毒などが挙げられます。

この症状は、全ての方にアナフィラキシーが起こるというわけではありません。アレルゲン物質に対し、人それぞれの体内の中で過剰な抗原抗体反応が起きてしまったケースに発症します。厚生労働省の調べによると日本ではハチ毒11名、食物1名、薬物10名(2019年)の死亡者数がいると分かります。

アナフィラキシーによる死亡者の数

出典/厚生労働省 人口動態統計「死亡者、性・死因(死亡分類)別」

次に『アナフィラキシーショック』ですが、これはアナフィラキシー状態が悪化したもので、呼吸困難、血圧が下がる、意識を失うなど命に関わる状態をいいます。

アナフィラキシーの発作が起きたらアドレナリン(エピネフリン)自己注射器(商品名「エピペン®」)を打ち、救急車を呼ぶなどしてすぐに医療機関を受診する必要があります。自己注射は医師の指示で処方された人しか持っていません。これは、ドラッグストアーで販売されている市販薬のように店頭には売っていません。

(2)基本が分かる動画の紹介

私は以前、食物アレルギー患者がアナフィラキシーになった時の対応を動画制作しました。これは、アレルギー専門医3名、小学校教師30名、食物アレルギー患者の親と話し合い一緒に制作し、食物アレルギー紙芝居1000部を全国の病院、学校に配布しました。分かりやすいと大変評判が高かったので動画にもし、他に、英語訳動画としても制作しています。ぜひご覧ください。

(3)対応策

食物アレルギーの症状を発症した場合や以前にアナフィラキシー症状が現れた食べ物を誤飲した場合などの対応は、担当医とあらかじめ相談しておくことが重要です。次に発症した場合には、以下のような対応が挙げられます。※出典/一般社団法人日本環境保健機構 環境アレルギーアドバイザー試験公式テキスト 

食物アレルギー症状(軽度)が起きた時の対応

・迅速に、かつ症状やその程度に応じて冷静に対応する
・医師と相談して決めた対応を取る
・口の中の食品は取り出し、うがいさせる
・皮膚に付着した食品はよく洗い流す
・目に入った食品はよく洗い流す
・症状が改善しても1時間、理想的には4時間は経過を観察する

アナフィラキシーを起こした本人の周囲(介助者)の対応(食物、薬物、ハチ毒共通)

・周囲の人は、大声で応援を呼び、救急車を要請する
・介助者は「エピペン®は持っていますか?」と本人に確認する
・介助者は、本人が吐いたもので喉につまらないように、顔を横向きにさせる
・介助者は、本人の足の位置を15センチ~30センチ高くして仰向けに寝かせる
(脳や心臓の血流量を増やすため)
・本人の体を毛布などで包み、暖かくする
・本人がエピペン®を自己注射できる状態であれば、してもらう。本人ができない状態であれば、親、または学校の先生、医療者などトレーニングを受けている人に注射してもらう
・本人が救急車に搬送される時、介助者は、エピペン®を打ったかどうかも伝える

アナフィラキシーの対応は、緊急性があり、非常に大切です。食物が原因の場合、何もしなければ30分間で死んでしまいます。ハチ毒の場合は15分間でみるみるうちに状態が悪化します。私たちにできることは、倒れた人や、具合が悪い人に対し、見て見ぬふりをせず、通りすがりでも一旦足を止めて協力し合うことだと思います。

しかし、何も分からずでは対応が難しいので、ミニ知識としてあると自分の行動の後押しをするに違いありません。お互いに頑張りましょう!

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この記事を書いた人

春日井環境アレルギー対策センター 代表

子どもがアレルギー起因の喘息で入退院を繰り返した経験から、2011年にアレルギーをもつ子どもの育児をサポートする任意団体を設立。2018年、春日井環境アレルギー対策センターを設立し、健康住宅建築や既存建築物の空気質測定、室内空気環境品質検査認証などを中心に事業展開。アレルギー患者を一人でも減らすべく日々活動している。資格:看護師、環境アレルギーアドバイザー、シックハウス診断士

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