部屋のイメージカラーとインテリアの合わせ方 シミュレーションの方法と「色の面積効果」(2/2ページ)
Mie
2020/02/15
イメージ通りのポイントは“ワントーン抑えめに”
そして、インテリアの配置に問題がなければ、次のステップとしてイメージしている空間に使用するインテリアカラーをシミュレーションに入れ込んでレイアウトしてみましょう。
具体的には色彩計画をする部屋の平面図や展開図をコピー、拡大、縮小、またはトレースし、インテリアカラーに近いカラーペーパーを切り抜いて(またはカラーペンで彩色して)床、壁、カーテン、ラグマット、ソファ、テーブル、椅子などをレイアウトしてイメージを確認してみましょう。
または、PCやスマートフォンのアプリを利用できれば、よりイメージしやすくなると思います。
ただ、ここで注意したいのは、色彩は同色や同柄であったとしても、小さな面積で見ている印象と、実際の大きな部屋で体感する印象とでは、印象が異なる特性があるということです。
色の面積効果
小さな面積で見ている分には、明るく可愛らしい見え方をする色や柄であったても実際のお部屋では色が強く感じられたり、柄がうるさく感じてしまいます。
また、反対に小さな面積で見ている分には穏やかな落ち着いた見え方をする色であっても、大きな面積になると随分と暗く重い印象に感じてしまうことなどもよくあることです。このような現象を「色の面積効果」と呼びます。
明るめの色は面積が大きくなればなるほど明るく見えるようになりますし、暗めの色は面積が大きくなればなるほど暗く見えてしまいます。これらを回避するには、明るい色を選ぶ際にはワントーン暗めを選び、暗めの色を選ぶ際にはワントーン明るめの色を選ぶことで解決することができます。
この記事を書いた人
MIE色彩研究社代表
自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。