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部屋を汚さない入居者を選ぶ2つの方法。その注意点をご紹介します

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イメージ/123RF

「掃除は大変!面倒!」
「だったら汚れにくい家にすれば?」


そんなヒントを株式会社リクルート住まいカンパニーがプレスリリースに掲載しています。内容は、6月に発行された同社のフリーペーパー「SUUMO 〇〇で家を建てる」に特集されたものです。


なお、このフリーペーパー、多くの皆さんが手に取るため、いつも早々にラックから消えてしまうのが残念なところ。ですが、今回は上記リリースの中に、簡単な特集のあらましがまとめられています。


「SUUMO 〇〇で家を建てる」の〇〇部分には、東京、神奈川などのエリア名が入ります。注文住宅の建築を検討されている方をメインターゲットとした媒体です。この中から、賃貸経営に特に参考になりそうなヒントを3つピックアップしてみましょう。


■キッチン …手入れしやすいデザイン

スペースの制約から手狭になりやすい賃貸住宅のキッチン。そのため、よく見られるのが、水栓まわりが掃除しにくいことなどによる頑固な汚れの付着です。キレイ好きの入居者さんはとてもイライラさせられます。一方、ズボラな入居者さんは放っておきがちです。結果、劣化も早まります。


■窓 …高断熱サッシ&窓で結露なし

賃貸物件によく見られる1枚ガラスのアルミサッシは、結露を生みやすく、カビの温床にもなりがちです。そこで、予算は厳しくなりますが、樹脂サッシ&複層ガラスといった結露しにくい仕様にすれば、カビや、カビによる窓周辺の劣化が抑えられます。入居者さんの健康にももちろんプラスです。


■壁 …汚れにくい壁紙

汚れが落ちやすいよう表面加工された壁紙の部屋に、キレイ好きな入居者さんが住んでくれると、原状回復費用が抑えられます。さらに、ペット可にする場合は、もう一段上のペット対応品の使用を。よい製品だとそう簡単には傷もつきにくく、入居者さんのストレスも軽減されます。


以上、導入時、多少予算に響いても、頑張っておけば入居者さんは快適、あとでオーナーにも恩恵が返ってきやすい投資の例です。


さて、そのうえで、次には賃貸住宅ならではのかたちをふまえた「物件の汚れ・劣化防止法」についてお伝えすることにしましょう。こちらは、汚れにくい部屋をつくるというハードウェアのお話ではありません。


部屋を汚しにくい入居者さんをそもそも選んでおくという、ソフト面での対策です。具体的な2つを挙げましょう。


1.喫煙者入居不可

「喫煙者入居不可」あるいは「禁煙」の条項を賃貸借契約書に盛り込むオーナーが、最近増えてきているようです。壁紙、エアコン、換気扇等々、部屋全体の汚れが抑えられます。これを行う場合の注意点を挙げておきましょう。


◎重説・広告にも明記を

契約書だけでなく、重要事項説明書にも明記を忘れないよう、管理会社・仲介会社にしっかりと申し入れをしてください。募集広告ももちろんです。説明漏れや行き違いが起こらないよう、万全を期すことが大切です。


◎友達もダメ

「入居者本人だけがタバコを吸わなければよい」の誤解を招かないように、物件を訪れた友人などもすべて対象である旨、各書面に明記します。管理・仲介会社には、口頭説明も欠かさないよう申し付けておきます。


◎室内にとどめない

タバコを吸えない箇所は居室内だけに留めるのではなく、「敷地内」としておくのがベストです。訪問者によるベランダ喫煙、駐車場喫煙などにより、トラブルが起こることを避けるためです。


◎喫煙者・非喫煙者が混在する場合

ルールを承知のうえ新しく入居する方と、そうでない以前からの入居者さん、両者が物件に混在するケースでは、双方へのより丁寧な説明が欠かせません。


◎隠れて吸われてしまったら?

対策として、「発覚次第、契約解除」を契約書に盛り込む例などが見られます。違約金を設定するオーナーさんもいらっしゃいますが、これらについては、威圧的にならないよう、表現や伝え方に若干の注意が必要です。オーナーが喫煙を嫌がっていることを前面に出すのではなく、「みんなが快適に暮らすためのルールが設定されているんだ」との理解を得る方向で、説明をつくすことが肝心です。


2.女性限定(女性専用物件)

女性は部屋をきれいに使ってくれるから、これまでにもそういった例が多いから、という理由で、この方針をとられるオーナーさんも少なからずいらっしゃいます。やはりいくつかの注意点があります。


◎女性=必ずしもキレイ好きではない

女性だからといって必ず誰もが清潔に暮らし、部屋をきれいに使ってくれるとは限りません。思惑どおりにならないこともときには起こります。


◎体制整備も必要

女性限定・専用を謳う以上は、たとえ清掃など物件管理が目的であっても、男性は極力建物内に立ち入らないかたちとしておくのが無難です。もちろん、男性オーナーさんご自身も例外ではありません。管理会社などとの調整が必要です。


◎軽い気持ちがトラブルに

女性限定・専用物件では、重い荷物運びを手伝ってもらうなど、入居者さんが軽い気持ちで男性を物件に招いた場合であっても、クレーム・トラブルに発展しがちです。規約を丹念に細かく定めておくなど、事前の対策に気を配ることが重要です。


◎期待のミスマッチに留意を

オーナーさんは部屋をきれいに使ってくれる入居者を求めて、ごく普通の物件を「女性限定」に。一方、ユーザー側は、セキュリティ万全で女性向けの設備がさまざま整った物件を想像。よくあるミスマッチです。広告や物件をちゃんと見てもらえれば問題にならないはずのことですが、こうしたケースをいわば「よくない商品」として紹介しているウェブサイトが多いことも、一応知っておいてください。


(文/朝倉継道 参照元/株式会社リクルート住まいカンパニープレリリース)

 

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この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

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