マンションでもシロアリが出る！？ シロアリの危険性と対策

木造住宅に出ると大変な被害をもたらしてしまうシロアリ。「アリ」と呼ばれていますが、実はゴキブリの仲間って知ってました！？ ご馳走である木材を食べるために、彼らは巧みな技術で室内に侵入していきます。実は鉄筋コンクリートのマンションも油断はできないのです！

目次▼

❶シロアリの種類　木材以外の食べ物は？
❷シロアリはマンションにも出るの？ 侵入経路は
❸マンションでシロアリが出たらどうする？

❶シロアリの種類　木材以外の食べ物は？

＜シロアリの種類＞
日本全土に分布している「ヤマトシロアリ」や、暖かいエリアである西日本に多く生息する「イエシロアリ」などがいます。シロアリは乾燥に弱く、日に当たる場所、風の吹く場所は苦手。そのため水分のある地中から蟻道を作って水を運びます。特に「イエシロアリ」は水を運ぶのが得意！ 水を運ぶ専用の蟻道を設けた幅の広い蟻道を作ります。たくさんの水を運べるためマンションの2階も油断してはいけません。 また外来種の「アメリカカンザイシロアリ」の被害も増えています。彼らは、空を飛ぶことができるので、マンションの二階からでも入り込んでしまいます。日本のシロアリよりも大きい体で、乾燥にも強いので乾いた木材でも食べてしまいます。

＜シロアリはなぜ木材を食べるのか？＞
木材の主要成分であるセルロースを栄養源としています。木材以外にシロアリが食べるものは、新聞紙・本・段ボール・畳・衣類など。
ちなみに「マツ、モミ、セン、ホワイトウッド、ブナ」などの柔らかい樹木がシロアリの好物です。水回りなど湿気が高い部分の木材は要注意！

＜シロアリが食い破るもの＞
シロアリは、食べ物に到達するために、途中にあるものを食い破ってしまいます。そのためゴムやプラスチック、コンクリートなどにも穴をあけてしまうこともあります。

❷シロアリはマンションにも出るの？　侵入経路は？

マンションの一階はシロアリ被害が起こりやすいです。鉄筋コンクリート部分は無事でも、壁や畳など様々なところが食い荒らされてしまいます。シロアリ被害は火災保険が適用できないのでシロアリを発生させないように注意しましょう！

＜マンションへの侵入経路＞
一階の基礎の亀裂などから侵入
バルコニーの下から伝って侵入
コンクリートに埋め込まれた木材からシロアリが伝って侵入

＜特に気をつける場所＞
マンションの一階
高温多湿な部屋

＜シロアリがいないかチェック！＞

• 壁や木材に穴があいている
• 床に木屑が落ちている
• 屋外に土で盛り上がったような塊（蟻道）がある
• 床を踏んだときにふわふわしている
• 木材の柱にヒビがはいっている
• 羽アリを室内でみることがある

＜気をつけること＞

• ベランダに木材や段ボールなどシロアリの餌になるものを置かない
• 枯れた植物、観葉植物などをおかない
• 外壁塗装などのメンテナンスを行う／外壁のヒビや塗装が剥がれている部分から侵入し、部屋の中へと入っていく

❸マンションでシロアリが出たらどうする？

＜マンションでシロアリが出たらどうする？＞

• 掃除機やガムテープなどで処分する（念のため掃除機の中身は袋に移して封をしておく）
• シロアリの死骸は、写真を撮影するか保管しておく（シロアリの種類特定のため）
• どこから出てきたのかどういう状態か写真や動画を撮影しておく
• 管理会社や大家さんにすぐに連絡する

シロアリが出たら……早急に管理会社に連絡します！ 賃貸の場合は、大家さんがシロアリ駆除の業者を手配し、基本的に費用負担してくれるので、勝手に業者さんを手配しないようにしましょう。また分譲マンションの場合も、管理会社がシロアリ点検を専門業者へ依頼したり、今後の対応をマンションの住人で協議して決めたりするので、速やかに相談した方がよいでしょう。

＜あとがき＞
賃貸でシロアリを発見しても「まあ、いいか」と放置しないようにしてくださいね！　なぜなら、シロアリを放っておくと被害が深刻化してしまいます。知っていたのに「報告義務」を怠ってしまうと、その責任を問われてしまう可能性もあるのです。

（絵・文／ながれだあかね）

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