おうちダイレクトの口コミ評判｜Yahoo!とソニー不動産の囲い込みか？

■自分で値段を付けて売り出せる！？

 

「マンション流通革命、はじまる」。そんなキャッチコピーで売り出し中の不動産売買プラットフォームサービスが、「おうちダイレクト」です。サイトを運営しているのはYahoo!不動産とソニー不動産。どちらも信頼できるブランドですね。

 

ちなみに「マンション流通革命、はじまる」というキャッチコピーが掲載されているのはYahoo!不動産のサイト。ソニー不動産のサイトには「自分の家の価値を知りたいだけなのに、不動産屋さんにいくのはハードルが高い。おうちダイレクトなら約1分でわかる」と書かれています。このキャッチコピーがおうちダイレクトの特徴を端的に表しています。

 

おうちダイレクトでは、約5万棟のデータからマンションを特定し、推定価格や人気度を家に居ながらにして知ることができます。さらに、自分のマンションを自分で決めた価格で売り出すことができるという、画期的なシステムを取り入れています。

 

オーナー登録をすれば、Yahoo!不動産やソニー不動産のサイトに物件が無料掲載されます。売却仲介手数料は無料なので、例えば成約価格5,000万円の物件であれば、約150万円の手数料が節約できます。見学や契約手続きに関しても各不動産会社のサポートがあるので安心です。また、売却を途中でやめることもできます。

 

自分で売り出すのが不安な場合は、売却エージェントにサポートを依頼することもできます。売却戦略の立案から広告図面の作成、活動状況の報告まで任せることが可能です。仲介手数料はかかりますが、ソニー不動産独自の割引制度があります。なお、相談するだけなら無料です。

さらに、買い主側は、現時点で売りに出されていない物件でも「買いたいリクエスト」で登録することが可能です。

 

実際に売りに出す前に自分の物件の価値をすぐに知ることができるだけでも利用価値は高いと言えるでしょう。ちなみにマンション価格が「推定価格」となっているのは、独自の価格推定エンジンでリアルタイムに数値が算出されるからです。ソニー不動産のサイトによれば、この不動産価格推定エンジンの精度は業界最高水準とのこと。

 

■囲い込みが目的なのか？

 

ただし、おうちダイレクトを利用するに当たっては、注意しなければならない点もあります。「おうちダイレクト利用規約」には、売却希望物件を登録したい場合、「本サービス以外のサービスにおいて、売却希望物件の売却のための一切の活動を行っていないこと」が条件となっています。つまり、物件を売却するに当たっては、おうちダイレクト以外の販売方法を選んではならない、ということです。

 

これは、売り主・買い主の双方から手数料を受け取るために行われる「囲い込み」と呼ばれる不動産業界の慣行を制度化したものとも受け取れます。

 

「囲い込み」とは手数料確保のために他の不動産会社の介入を拒むことで、売買の成立を不当に遅らせる要因になっているとして国土交通省が改善に乗り出そうとしています。おうちダイレクトの場合、自分で売り出せば手数料は無料になりますが、販売方法が限定されます。

 

サポートを依頼する場合は売り手も手数料を支払わなければならないので、「囲い込み」が行われた場合と同じ状況になります。もちろん、Yahoo!不動産・ソニー不動産で素早く買い手が見つかれば何も問題はありませんが、買い手がなかなか見つからない場合は考えなければならないでしょう。

 

これらの事情を踏まえたうえで納得できるのであれば、おうちダイレクトは画期的なサービスであると言えます。自分の手で物件の魅力をアピールすることもできるので、チャレンジしてみると良いでしょう。