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「儲かる不動産投資の教科書」著者、和田一人さんに聞く

利回りは信じるな! 累計投資額1000億円の不動産投資のプロ、和田一人さんが語る価値ある物件の見分け方(1/4ページ)

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「利回りが高い物件はリスクが低い」というのは誤解

——「儲かる不動産投資の教科書」を拝読しましたが、不動産投資の本というと、「簡単に儲かる」「誰でもできる」と煽る内容の本が多い印象がありますが、この本は非常に誠実で実践的な内容だと感じました。まず、この本を出された動機をお聞かせください。

和田:不動産投資に関するガイド本は実に多く出版されています。ですが、本当に役に立つ本があるのかと聞かれたら、私の知る限りでは「これがおすすめ」と言える本に出会ったことがありませんでした。

たとえば、どの本にも「賃料から諸経費やローンの返済を差し引いてプラスになる物件を買いなさい」とは書いてあるのですが、では、その「プラスになる物件」をどうやって見きわめればいいのかというノウハウの部分がほとんど語られていないのです。

そこで、自分がこれまでに培ってきた不動産の評価に関するノウハウをはじめ、私の投資術の集大成をまとめようと考えて書いたのがこの本です。

——この本のおかげで不動産投資の基本的な考え方が理解できたように思います。不動産投資の常識とされていることにも、誤解があることがわかりました。

和田:その代表例が、「利回り」ではないでしょうか。

多くの人は、「利回りが高い物件は高収益が期待できるのでリスクが低い」と考えられていると思います。定期預金のように元金と利息の支払いが約束された金融商品なら、利回りは高ければ高いほど有利です。ですが、不動産投資はその常識がまったく通用しません。それどころか、実際には利回りが高ければ、それに応じてリスクも高くなるものなのです。

仮に、高利回りでリスクが小さい物件があったとします。そんな物件なら買い手が殺到するはずですから、物件価格はおのずと高くなります。そして、物件価格が高くなれば、その分だけ利回りは下がってしまうはずです。

なのに、利回りが一定以上に下がらないのは(物件価格は一定以上に高くならないのは)、リスクがあると感じているからです。それなりの理由があるからこそ、利回りが高くなっていると考えるべきでしょう。

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