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テレワーカー4割を含む人々がコロナで刺激された住宅への「こだわり」とは(1/2ページ)

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文/朝倉 継道 イメージ/©natagolubnycha・123RF

テレワークを取り入れた勤務形態は4割超え

建築家や工務店などの住宅のプロと、ユーザーとを結びつけるマッチングサービスを展開しているSUVACO(スバコ)株式会社が、運営するサービスの登録ユーザーを対象とした調査結果をこの4月に公表した。

タイトルは、「コロナ禍の住まいは、立地より内装へのこだわり重視の傾向 要望の変化TOP3は『内装・広さ・戸建て』」となっている。

調査対象は、SUVACO登録ユーザー175人。調査時期は、20年12月26日~21年1月17日。なお、この間に政府による2度目のコロナ・緊急事態宣言が行われている(1月7日)。

それでは紐解いていこう。まずは、上記175人のユーザーに「現在の勤務形態について、あてはまるものをお選びください」と、尋ねた結果だ。

「ほぼ出社」…54.7%

「在宅と出社を組み合わせたハイブリッド」…21.1%

「ほぼ在宅勤務」…21.1%

「その他」…3.1%

ご覧のとおり、「在宅と出社を組み合わせたハイブリッド」と「ほぼ在宅勤務」を合わせると42.2%となる。すなわち当調査に答えている人は、その約4割=5人に2人が、いわゆるテレワーカー(またはリモートワーカー)ということになる。

そこを踏まえたうえで、次の質問を見てみたい。

「新型コロナウイルスによる影響で、住宅購入あるいはリフォーム・リノベーションの要望や条件に変更はありましたか?」

これに対して、「変更はない」を回答した方を除く131人の答えが以下のとおりとなっている。

1位「より内装にこだわりたくなった」…22.1%

2位「より広さを求めるようになった」…14.5%

3位「より戸建てを求めるようになった」…13.7%

4位「都心を離れて郊外を検討するようになった」…9.2%

5位「二拠点居住を検討するようになった」…7.6%

6位「駅近にこだわらなくなった」…6.9%

7位「より部屋数を求めるようになった」…6.1%

8位「都会から地方を検討するようになった」…4.6%

9位「郊外を離れて都心を検討するようになった」…3.1%

9位「要望や条件が変わり予算を増やした」…3.1%

9位「諸事情により予算を減らした」…3.1%

12位「地方から都会を検討するようになった」…0.0%

番外「その他」…5.3%

ご覧のとおり、1位にはほかの答えを若干引き離すかたちで「より内装にこだわりたくなった」が挙がっている。

2位は「より広さを求めるようになった」で、これも内装と同様、住宅内部の空間におけるベネフィット(恩恵)を求める声といっていい。

3位には、「より戸建てを求めるようになった」が挙がっている。2位の「広さ」につながるニーズといっていいし、住宅内外において好みの環境をつくりやすいという点では、1位の「内装」ともリンクした答えといえるだろう。

そこで振り返ると、当調査では回答されている人においての「テレワーカー率」がもともと高い(約4割)。

なおかつ調査期間は、昨年の夏や秋ではなく、ほぼ今年に入ってから(20年12月26日~21年1月17日)ということになっている。

そこでいえば、「テレワークが働き方として現在定着し、今後もそれが続きそうな」層のニーズがある程度反映されたものが、上記の結果であるといって良いのかもしれない。

なお、テレワーク経験や同じく日常への定着が、個人の住まい選びや、住まいに対する考え方に影響を与えやすいことについては、国の調査でもそれが浮かび上がってきている。

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