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「賃貸不動産経営管理士」がいよいよ国家資格に やや複雑な移行措置に注意

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文/朝倉継道 イメージ/©perhapzzz・123RF

「賃貸不動産経営管理士」がいよいよ国家資格になった。この4月21日(2021)に公表された国土交通省令により正式に決まった。

かなり以前から予想されていたことではあるものの、すでに過去の試験に合格し、資格登録されていた人のなかには、「ずいぶん待った」という方も、少なからずいるかもしれない。

なお、その「過去の試験」に合格された人に対しては、今回、大事な注意もアナウンスされている。以下の記述に含めて紹介しておきたい。

まずは、今回の国家資格化だが、試験を運営する一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会からは、「法体系に基づく国家資格になります」との表現で広報がされている。これは、賃貸不動産経営管理士が、

・「賃貸住宅の管理業務などの適正化に関する法律」により
・賃貸住宅管理業者が設置を義務付けられている「業務管理者」について
・これになるための要件の一部とされた

との組み立てによるものだ。

ならば、ほかにも業務管理者の要件を満たすケースがあるのか? というと、賃貸不動産経営管理士でなくとも、宅地建物取引士(宅建士)であって、「指定講習(賃貸住宅管理業業務管理者講習)」を修了した者であれば、同じくこれに該当する。

加えて、両者ともに、賃貸住宅の管理業務に関し、2年以上の実務経験も有しなければならないが、こちらは「実務講習」の修了をもって、条件はクリアできることとなっている。つまり、上記の業務管理者となるにあたっては、

・「賃貸不動産経営管理士」ルート
・「宅建士」ルート

2つのルートが存在するわけだ。が、ともあれ、今回、賃貸不動産経営管理士は、国法上のいわゆる必置資格と呼ばれる位置に置かれることになった。すなわち、「国家資格化された」ということになるだろう。なお、上記の業務管理者については、賃貸住宅管理業者が、

・業務の管理および監督に関する事務を行わせるため
・営業所または事務所ごとに1人以上置かなければならない

と、されている。ただし、これに従う必要があるのは、賃貸住宅を管理するすべての事業者ではない。そのうち、国土交通大臣の登録を受けた業者となる。しかしながら、管理戸数が200戸以上になる事業者は、登録の申請が義務付けられている(200戸未満の場合は任意)。

すなわち、少数店舗・地場密着クラスの不動産会社でも、賃貸物件の管理に多少なりとも積極的であれば、業務管理者の設置はおおむね必須のこととなるわけだ。

さて、そのうえで、過去の賃貸不動産経営管理士試験に合格している方の扱いについて、記したい。なお、直近の令和2年度試験は昨年(20)の11月に行われ、結果は今年の1月に発表されている。8146名の合格者が生まれた。

が、この試験までは、あくまで賃貸不動産経営管理士が国家資格化する前の合格者となる。登録まで済ましていても、そのままでは業務管理者の要件は満たせない。つまり、せっかくの資格も国家資格として認められないものとなってしまうのだ。これにはぜひとも注意をされたい(無条件で移行するものと思われていた人にとってはガックリだが、仕方がない)。

では、どうすればよいのか? 経過措置が用意されている。

まず、過去の試験に合格し、すでに登録も済ましている人の場合は、「移行講習」を受け、修了することで、現在の資格が業務管理者の要件を満たすことになる。すなわち、「あなたの持っているのは国家資格」と、認められることになるわけだ。

ただし、この移行講習には期限がある。ぜひ急がれたい。令和4(22)年6月にやってくる経過措置期間の満了までに修了しなければならないこととなっている。

一方、過去に合格のみしていて、要件を満たさないため登録はしていないという方が、今回、資格を国家資格化させたいという場合は、さらに急いでほしい。なぜなら、その場合、まず「実務講習」を受け、賃貸不動産経営管理士としての登録を終えてから移行講習を受ける必要があるからだ。

次いで、同じく登録はしていないが「要件は備えている」というケースでも、まずは登録を行う。それを経たのち、移行講習を受講することとなる。

さらに、過去に登録はしたものの、有効期限切れとなっている人は、更新手続きを急がれたい。それが完了してから移行講習を受講する。

とどのつまり、どの場合でも、アクションは早め早めを心がけるべきだろう(運営者側でも前例のない作業をこれから行う。何事もスムースに進むとは見ない方がいい)。

そうしたわけで、実は結構ややこしい段取りとなっている今回の賃貸不動産経営管理士国家資格化にともなう、さまざまな措置だが、さきほどの(一社)賃貸不動産経営管理士協議会が、分かりやすいフローチャートを、この4月末に作ってくれている。

参考)「国家資格としての賃貸不動産経営管理士(管理士)を取得するまでの流れ」
https://chintaikanrishi.jp/assets/common/else/flow_2021.pdf

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