ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

サラリーマンの不動産投資で成否を分けるもの

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

甘い言葉にご用心

サラリーマンが不動産投資を志して情報を集めると、特にネット上には「毎月○万円の不労所得が得られる」「無理なく確実に資産を増やしていける」などと書いてあります。しかし、こういった情報を鵜呑みにして不動産投資を始めても、うまくいかない人が多いはずです。不動産投資には様々な面があり、簡単なキャッチフレーズに飛びついてしまうと痛い目を見ます。逆に情報を吟味し、手堅い投資を心がければ、長期的に収益を増やすことが可能になります。今回はサラリーマンの不動産投資について、注意しておくべき点を挙げてみたいと思います。

メリットには「条件」が付く

まず、「不労所得」という言葉。この言葉は忘れた方が賢明です。なぜなら不動産投資には、経営者としての運営判断が求められます。時には入居者の要望に応じて動かねばならないだけでなく、サラリーマンとは比べものにならない重大な決断を迫られるかもしれません。不労所得という幻想はまず捨てましょう。やるべきことをやらねば、決して利益は得られません。

もちろん、サラリーマンならではの利点もあります。まず第一に、ローンを活用できること。自営業になると、途端に銀行からお金を借りられなくなったりします。順調に入居者が集まれば、ローンは家賃収入で返済することができます。しかし、「だから早めにローンを借りて不動産投資を始めた方が有利」という意見にはあまり賛成できません。思うように入居者が集まらなかったり、市場リスクにさらされたりすれば、すぐにローン返済で行き詰まってしまうからです。その辺りの計算は慎重に行うことが必要ですし、ローンを早めに返すことを目指さなければなりません。

株式投資やFXに比べると、不動産投資は着実に資産が増えていく投資だと言われています。一般的な傾向として、これは事実。ただし、「入居者がいれば」という条件がつくことを忘れないようにしましょう。

「不動産投資には特別なノウハウやスキルは必要ない」とも言われています。確かに株式投資やFXでは一定の知識が求められます。また、投資のための時間も必要。不動産投資なら、定期的に繰り上げ返済をしていけば、本業に集中できる。一理あります。しかし実際には、運営判断をするのは自分自身ですから、様々なリスクに備える勉強は怠らない方が良いでしょう。

脱サラは諸刃の剣

「不動産投資を始めれば会社を辞められる」という説にも飛びつかないようにしましょう。多額の投資をしなければ、不動産投資で食べていけるようにはなりません。そして先ほども述べたように、会社員を辞めてしまえばローンを借りられなくなることも考えておかねばなりません。つまり、次の融資が受けられなくなるのです。本業の収入と不動産の収入を分散投資として捉えると、信用力のあるサラリーマンを簡単に辞めることはお勧めできません。物件が良いだけでは融資は受けられないのです。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!