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マンション自主管理大家のトラブル

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■自主管理が少なくなっているわけとは

マンションのオーナーや管理組合が物件を自ら管理・維持することを自主管理と言います。最近では、業務として管理等を請け負う管理会社に依頼することが多くなっており、自主管理は少なくなったと言われます。管理会社に依頼するには管理委託費がかかりますので、自主管理できたほうがコスト的には有利。しかし、自主管理ならではのトラブルというものもあるようです。今回は自主管理で起こり得るトラブルについてご紹介します。

まず多いのは、管理する側に建築や設備保守などに関する専門知識を持った人がいなかったり、管理組合をまとめるリーダーが不在な場合です。一般人が知識の範囲内で頑張って管理・維持をしようとしても限界があります。また、今はリーダーがいたとしても、高齢化が進む現状では将来にわたってリーダーシップを維持できる保証はありません。

管理する側の目が行き届かなくなると、貯水槽の清掃や消防設備の点検などがおろそかになったり、外壁タイルの浮きなどを見落としたりするようになります。貯水槽の管理がおろそかになれば水槽に害虫やネズミが入ったり、タイルが崩落すれば怪我人が出る恐れもあります。

さらに、管理する側が疲弊してしまうと、マンションの資産価値が低下する傾向があります。管理の目が行き届かなくなってしまうと、資産価値を保持するために必要な処置もなおざりになるからです。

これらの事例は自主管理全般に広く見られる問題ですが、個人オーナーが自主管理している場合にはもう一つ、稀に起こる問題として「性格の不一致」があります。特に、オーナーが管理業務に熱心なマンションの方がトラブルになりやすいかもしれません。

熱心なオーナーであればマンションの清掃や故障品の交換など、まめにやってくれます。ところが、あるマンションでは客付けだけは不動産会社に委託しており、不動産会社の方では独自に保守サービスを用意していたとしましょう。

そしてある夜、あなたの部屋の電球が切れる。あなたはオーナーに連絡しようとしますが、夜だったので保守サービスに来てもらい、電球を交換してもらいます。すると後日、激怒したオーナーから電話が。「私が一生懸命世話してあげているのに、勝手に知らない会社の人間を呼ぶなんて!」。オーナーは保守サービスのことを知らなかったのです。

管理会社にとって管理業務はビジネスですが、個人オーナーにとっては人生を懸けた事業である場合があります。こういったトラブルは性格の不一致と呼べるもので、予測するのが難しいので、普段からオーナーとの人付き合いを大切にしておくことが大事です。

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この記事を書いた人

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