アパート経営の落とし穴
ウチコミ!タイムズ編集部
2016/11/02
■“落とし穴のある場所”をあらかじめ知っておこう
アパート経営は投資であり、事業でもあります。事業である以上は、大きな落とし穴=リスクも存在しています。リスクをあらかじめ知っておき、対策を練りながら投資を進めましょう。
誰でも思いつくリスクは空室リスクでしょう。日本は長いこと超低金利が続いてきたので、アパート投資の高利回りは魅力的です。ただ、それだけで飛び付いてしまうと、買ってすぐに空室だらけということになりかねません。
空室が増えれば、資金繰りなどの計算がすべて“取らぬ狸の皮算用”になってしまいます。銀行ローンの返済で四苦八苦することも予想されるので、物件購入前に徹底的に調査をしておくべきでしょう。
家賃滞納も大きなリスクです。すべて満室のアパートのすべての住人が家賃滞納をしたと考えてみてください。家賃収入がゼロになるだけでなく、新しい住人を募集することもできないのです。これは極端な例ですが、家賃滞納者が発生したら早期解決に乗り出さなければなりません。
物件を新規購入する際に忘れがちなのが、建物や設備の老朽化リスクです。老朽化が一目でわかる物件は、入居希望者にアピールすることができません。中古物件を購入する時は、リフォーム費用の調査も合わせて行うべきでしょう。
また、購入した物件が数年後に老朽化した場合、入居者が減った状態でリフォーム代がかかるという、非常に苦しい状態になることも考えられます。リフォームは早めに行ったほうが最終的なコストを軽減できるかもしれません。
地価の下落リスクも考えておきましょう。ずっと物件を保有し続けるとすればあまり問題はないかもしれませんが、突然まとまった現金が必要にならないとも限りません。売りたい時に地価がどうなっているかわかりませんし、急いで売ろうとすると買い叩かれる危険性もあります。
アパートローン等の融資を受ける場合は、金利上昇リスクも考えておきましょう。現行の金利が多少上昇しても支払いに余裕があるようにしておかないと、ぎりぎりの資金繰りではいざという時対応できません。
最後に、事故・災害・事件のリスクを考えておきましょう。少なくとも、火災保険には入っておかなければなりません。また、入居者にも必ず火災保険に加入するよう、義務付けておきましょう。例えば入居者の過失で火災が起きた場合、建物はオーナーの火災保険が適用されますが、入居者も賠償責任を負ったりする場合があります。
その時入居者が保険に未加入だと賠償能力がないということで、オーナーがとばっちりを受ける可能性があります。
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この記事を書いた人
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