土地・分譲地の価格が決まる要因
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/03/27
「不動産の価格を決める要件」について、お話します。
★土地に対する要件
1.土地の面積
~ご存じの通り、土地の大きさです。大きいほど価格も上がり小さいほど安くなります。(当たり前ですが)面積を表す単位は、平米(㎡)と坪が一般的です。
1坪=約3.3㎡(約畳2畳分)
~一般にはあまり知られていませんが、1坪あたりの単価は流通しやすい20~30坪ぐらいの土地が一番高く、大きな土地や小さすぎる土地ほど安くなる傾向があります。これは、需要と供給の関係です。
ですから、売却する事が念頭にある場合、規定外に大きな土地や小さすぎる土地は、需要自体が少なくなりますから、高額になり過ぎて売りにくかったり、売却の際の査定が低くなったりして失敗の要因になる事があります。
2土地の場所(交通など)
~文字通り、その土地の存在する場所の事です。都市部は、その中心部に近ければ近いほど価格は高く、また鉄道の駅に近いほど高くなります。更に、近さだけではなく、人気の地区や地域、人気の鉄道路線等もあります。要素としてはこの要件が一番大きなものです。
こちらの要件は、一部上記の内容とかぶるかもしれませんが生活施設の充実した街、大規模開発された街、学園都市など生活施設や住環境、街並みが整えられた地域です。
一般的に、ご自身が住み慣れた土地には、愛着がありますし自分で思っている以上に評価しがちです。
その辺りは、冷静にみましょう。
人気の地区や地域や人気の路線は、確かに売却するときには需要が多いわけですから、とても有利です。ですが、購入する場合、思いの他「高額」なものがおおいです。慎重に考えないといけない項目ですね。
3土地の形
~基本的に、正方形や長方形などの形の奇麗なものほど価格が高く、形が悪くなるほど安くなる傾向があります。
たしかに利用することを前提に考えれば、鋭角三角形の様な土地や幅の狭すぎる長方形の土地、多角形のでは、使い方に制限がかかりすぎて問題も大きいでしょう。なにか野菜などと同じような感じを受けますが。相対的な利用価値の問題ですから、そこにばかり気を取られる必要は本当はないです。
農家の方々は、傷んで見かけは悪いがおいしいものを食べている。そんな話を聞いた事がありませんか。確かに見かけも中身も良ければそれに越したことはないのですが、「見てくれ」はあくまでも売ることを前提にした場合の事です。
本当にご自分が求める物に必要な要件かは、周りに流されずに考える必要があるのではないでしょうか。逆をいえば、形が少々悪いから土地の面積も若干大きく価格も安い物件を見つけられる。こんな選択肢もありです。
4土地と道路の関係
~これは、建築基準法の絡んだ話です。
簡単に説明しますと、どんな土地でも建物を建てる場合、建築基準法の建築許可を受けなければ、建てられない様に法律で決められています。
その許可の条件のうちに「その土地が、建築基準法で定められた道路に接している事」と「上記の道路と土地が2M以上の幅で接している事」の2つは必ず満たしていなければ建築の許可はほぼ下りません。
土地の持つ要件としては、必要不可欠なものです。土地と道路の接する長さ(幅)は、長いほうが価格も上がる傾向です。また、道路の方向も現在の価格要件では、非常に重要です。(南道路や、東南角地などの価格は結構高い)
もう一つが、土地と接している道路自体の幅(幅員)です。こちらも幅が広くなればなるほど価格は高くなります。ただ、一定の幅以上に広くなると(いわゆる国道や県道)住宅地の環境、これは、住宅用の環境ではないですが、商業施設関連の環境としては、非常に利用価値が高くなる為です。
~一般的には、「南道路=日当たりが良い」と言われていますが、本当に何百万円も余分に払う価値のあるものなのでしょうか。こんな話を聞いた事もあります。
国道や県道程の広さではない南道路に面している住宅を購入した方で、いざ生活をしてみると
「意外と交通量があり、騒音がうるさい」
「人通りもそこそこある為、窓を開けていると家の中が丸見えになる」
「交通量が災いして、車庫入れが難しい。特に奥様」
「バス停が正面にあり、一日中カーテンすら開けられない」
などです。
他にも、日当たりの良い住宅に住んでいる方からこんな話も聞きました。
「畳やフローリング、家具などがやけてしまう」
「日中テレビが光って見えないので、カーテンを閉めている」
「冷房の効率が悪くなるのでカーテンを閉めている」など……。
通常、日当たりが良い事が絶対的に良い話しか出てこないので、あえて反対の事を出してみました。もちろん、日当たりが全くないのでは話にならないとおもいますが。
~確かに、南道路や・角地・通りの広さなど非常に有利で良い物件に見える事もわかります。実際の不動産流通でも、その様に推移もしていますが、予算があってやっている事ですから、程度の問題とも言えます。ちょっと考えて見てください。
5その他
~そのほかの要因を列記します。
「上水道・下水道の整備が不十分(その土地に引込まれていない)」
「接している道路が、建築基準法で定められたものではない」
「接している道路(敷地えの入り口)と土地に高低差がある」
※上記の形態は、細心の注意がいります。少なくとも規定外の費用が掛かるほか、場合によっては「許可や認可」が必要となると「費用+時間」となり、多大な労力を必要とする。
このような土地は、比較的安く市場に出ている事が多いですが説明の通り、大変だからとも言えます。
「土地が水辺の近く、低地にある」
「土地ががけ地などの近くにある」
注1)
「土地の周辺に嫌悪施設がある」
※上記の形態も、災害(洪水、浸水被害、がけ崩れなど)や嫌悪施設の影響を受ける可能性がある為、程度もありますが「土地の価格」は、若干安くなります。
注1):嫌悪施設とは、一般的に自宅の近くにある事を嫌がられる施設
例えば、お墓・葬儀場・高速道路・飛行場・電車線路・ゴミ処理施設遊戯施設・下水処理施設・工場・作業場・牛舎・豚舎・鶏舎・学校などと多様な施設です。基本的に当事者が嫌がる施設が該当します。
問題となるのは、音・匂い・心理的なものです。
それ以外にも要件はありますが、上記で揚げた程の影響ではないので以上で留めておきます。
いかがでしょうか?
地だけでもこれだけの要因がありますので、十分に吟味して、必要なもの・不必要なものを分けていかないと、恐ろしく高い価格の土地を買うことになったり、必要であろう条件を見落としたりしますね。
としては、かえって悪くなりますが、価格も急激に高くなります。
今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。