賃貸マンション経営｜高収入・儲かるからでは済まない構造について

「賃貸経営の物件の管理」について、次のお話しは、賃貸マンション経営「建物」そのものの話しです。現在、こういった物件の殆どが、アパート・マンションと呼ばれるカテゴリーの建物になります。

 

アパートは、アパートメントハウスからの引用で、日本に定着しましたが、どちらかと言えば「木造」のスタンダードな共同住宅という形で定着しました。現在、アパートと呼ばれている建物は、建物の構造的に木造・鉄骨造がほとんどです。

 

マンションなどは、ほとんどが鉄筋コンクリート造ですが、一部、鉄骨造の建物もあります。ですので、構造面の話になると、アパート＝木造でない事もありますし、マンション＝鉄筋コンクリート造でない事も同じようにあります。

 

いきなり「建物の構造」の話になっていますが、構造の違いが「建物の寿命」や「メンテナンスの頻度・費用」に大きく関係してきます（賃貸収入に影響します）ので、投資物件の購入などを考えている方や、建替えを考えている方は参考にしてください。また、現在、賃貸マンション経営している大家さんも「メンテナンス」の参考にしてください。

 

では、構造の違いでどの位の差が出るのか？

 

≪木造・鉄骨造の建物でしたら約２０年〜４０年≫

 

随分と幅があるな〜　と思いますでしょうが、これは真実です。これほど寿命に差が出る要因は？

 

○住宅自体の欠陥。つまり、手抜き工事やメンテナンス放置等がその主な原因です。

 

手抜き工事は、建築業界の体質や建築業者の良し悪しに影響を受けます。ですが、防ぐ手立てがないわけではありません。「建築業界」は、規格・性能ともに業界を通じての統一された基準がありません。この為、同じ金額で頼んだとしても良いものが出来るとは限りません。これは、一流メーカーでも大差はありません。

 

怪しい業者の特徴は、「儲かるなら」と相見積に幾らでも乗ってくる･･･。ここは、見分けるポイントです。相見積で業者に競わせるのが悪い事だと言っているのではありません。

 

先ほど話した通り、統一の基準が無い業界ですから、値段を下げた分は「材料を減らしたり、質を落としたり･･･。質が悪くなるだけです。」キチンとした業者さんは、「儲かるから」ではなく一定の金額以下の仕事は取りません。自分の評判を落として、死活問題になってしまうわけですから、当然です。

 

相見積のさ中「うちは、この収入（金額）では出来ませんので辞退します」という感じで居なくなる業者さんの話を聞いてみる方が、参考になる事が多いでしょう。

 

※ここは、注意が必要なポイントの一つです。詳しく話し出すとキリが無いので、また別の機会に詳しくお話しします。

 

≪鉄筋コンクリートの建物でしたら５０年以上≫

 

木造などに比べて、格段の寿命を持っています。構造躯体に使われている素材の量も格段に違います。
なので、価格が段違いに違います。そこが難点ではあります。坪単価的に話しますと、木造の住宅に比べて「倍以上の価格」になります。建築期間も倍以上と考えて下さい。要するに、相対的に費用はかかる建物なんです。

 

鉄筋の正確な配筋や型枠職人の正確な仕事、コンクリートの養生(乾かして強度を出す期間)の作業如何に依っても完成品の強度や耐久性も変わります。更に、一般の方はあまり知らないでしょうが、コンクリート自体にも等級が存在していて、当然、強度も全く違います。値段はそんなに違わないのは驚きですが・・・。

 

結局、こんな小さな金額まで使って材料を変えたり調整したりしている業界なんだという事も念頭になければ見誤ってしまいます。（これは、現場で生コン屋さんから聞いた話です）本当にいいコンクリートと、安いコンクリートでは、運ばれてきた段階では全く見分けがつきませんが、仕上がり段階を見ると全然別物です。

 

※いずれにしましても、賃貸マンション経営は建てる時の注意も必要ですが、維持管理の有りかたでも寿命は大きく変わってきます。改修工事の履歴や、管理状態を見るだけでも、建物の寿命は予測が出来るほど重要です。お金がかかっても、専門家にここをチェックしてもらいましょう。

 

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