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「仲介手数料0円!」の話

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皆さんも街中や、ネットなどで「仲介手数料0円」なんて広告を見た事がありますでしょうか?殆どの方々が、見ているのでは?電車の中刷り、雑誌の広告、インターネットで...。どんなシステムになっているかご存知ですか?うすうす ~な感じかな~ と言う方がほとんどでしょう。

 

では、どうなっているのか説明します。まず、 「仲介手数料0円」 と言う事はその不動産業者には「仲介手数料を払わなくていい」という事です。どの会社も 「注意書き」 があり、全ての物件ではないとうたっていますので、そこは注意が必要です。

 

しかし、待ってください。その会社は、ボランティアではないはずです。もちろん、人件費・広告費・営業経費・会社経費など沢山のお金が掛っています。完全な無料では、あっとゆうまに 「倒産」 しちゃいます。と言う事は、 「仲介手数料0円」 でも何処からか、利益が生まれるわけです。

 

では、何処から利益が出る仕組みなのか~一つの例で説明します。

 

不動産会社A(売主)が販売する3000万円の新築住宅がここにあります。不動産会社Aは、土地を仕入れて新築住宅を企画・販売に力を入れている会社です。いわゆるメーカーさんです。メーカーさんは、土地の仕入れや建物の建築に特化した会社が多いです。

 

 またメーカーさんは、企画・建築で製品を作るだけでたくさんの経費を使っていますし、実際の販売に対するノウハウなどを苦手にしている会社も多いです。(経費が掛かりすぎる影響が大きい)

 

そこで、仲介会社に依存している現状があります。仲介会社は、そのメーカーさんの販売部分を補う働きをします。この仲介会社が広告・集客などを自らの経費で行います。不動産会社Bとしましょう。

 

実際、この形でお客様を見つけて販売した場合~

 

お客様 → 不動産会社B に 仲介手数料3%+6万

不動産会社A → 不動産会社B に 仲介手数料3%+6万

 

以前にもお話しした通り両者から仲介手数料が入ります。

 

合計すると...96万円×2=192万円!

 

しかし、「仲介手数料0円」ですから半分の96万円 です。これでも大きい金額です。つまり、お客様からの 「仲介手数料0円」 となっても実は利益が確保できるシステムです。

 

ちょっと待ってください。一見、合理的な 「システム」 に見えますが、違和感はありませんか?不動産会社Aは、わかっていて損を容認しますか?普通に考えると、販売価格に 不動産業者B に支払うべき仲介手数料を乗せている...と考えた方が普通?とすると、その仲介手数料を負担しているのは 誰か?

 

更に、仲介した不動産会社Bは、この取引で唯一お金をもらえる不動産業者Aを大切に思ってしまうでしょうし、お客様の要望で、金額交渉...。下手をすると、不動産会社Aからもらえる金額が減ってしまうかも知れない交渉をしてくれるか?

 

すると、どう考えても 不動産業者B は、お客様の良き相談相手、パートナー になれると思えない?

 

基本的に、自分の為に何らかのサービスを受ける場合成功報酬を払っていないと、交渉事などは難しくしてしまう感じがしますし、取引の形態としては 若干捻じれた感がいなめません。

 

 誤解の無いようにお話ししますが、この取引が悪いというつもりは、ありません。実際、不動産業者によってはその実情を細かく説明している業者さんもいますので...。

 

最終的には、一人一人の皆さんが選択すればいいわけです。ただ、その環境や、構造を知らずに選択をして 失敗。これが一番後悔しそうです。

 

 

今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?

baibai

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この記事を書いた人

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