「不動産を選ぶために」２

■「戸建て」

マンションが都市生活向けの特性を持つ事に対して、戸建ては郊外型の住宅となると思います。現在の日本には、都市計画法という法律が昭和４３年より施行されていまして、都市圏のでの建物の種別や土地の有効利用など、既存の商業地・駅等を中心に、段階的に建ぺい率や容積率が制限されていく。

つまり、商業地や駅に近いほど建物が建てやすく、離れるほど建物が建てずらく決められています。簡単に説明しますと、商業地や駅周辺は人が集まりやすく土地の利用も商業や商活動よりに利用した方が効率がよく、反対に住宅地は商業地とは利害があまり一致しないため、少し離れた所に作る事に依りそれぞれの利点や環境を保全する目的で制定され、現在は一部法律施行前からの建物を除き、ほぼ法規制の通りになっています。

戸建ての住宅と　工場とデパート超高層ビル等　が何の規制もなくごちゃごちゃに混ざっていたら、どの建物も利害が一致せず、かえって利益が損なわれる事になるでしょう。前置きが長くなりましたが、こんな理由から戸建て住宅は郊外型と言いました。

また、日当たり・風通し・隣家との距離・騒音等の条件は郊外型（都市部を遠く離れたという意味ではなく都市計画法でいう低層の住居地域を指しています）の方に分があります。将来的にも周辺環境がほぼ保全されます。話がちょっとそれてすみません。話をもどします。

戸建ての場合、土地は完全に自分の物です。ですので建替えやリフォーム・売却処分なども自由にできます。また、土地自体の利用も法規制の範囲内で、常識の範囲内で自由に使えます。駅や商業地から多少離れていても、敷地内に駐車場があれば車を利用してカバーできます。

なにしろ一番のメリットは、壁や床・天井等で隣家と接していないので「庭で野菜を栽培しても、家で子供が飛び跳ねても、犬・猫等を飼っても、夫婦喧嘩等あっても」（常識の範囲はありますが）個々のプライバシーも高いレベルで確保される。考え得る限り最高に自由度が高い住宅ですが、都市圏や駅などに近づくほど土地の値段が高くなり、とても高価なリーズナブルな物などほとんどないのが実情です。

また、土地・建物とも完全に自己の所有物の為修理・修繕・保全ともに全て自己負担となります。

～まとめ～

 

長くなりましたが、２日間にわたってお送りしました「マンションと戸建て」の特性と特徴。以上の内容で、大筋はご理解いただけたでしょうか。基本的な部分のお話ですから、全部が正しいとはもうしません。駅から遠い郊外型のマンションでも値段も落ちず、人気があるものもあれば、駅に近い立地　のある程度リーズナブルで周辺環境も良い戸建てがあったり…..。

ただし、そういった物件はごく限られた物です。不動産のプロでも予測できない沢山の状況や世の中の動向世の中の好み・流行りなどが微妙にからんでいます。一般の方が、そこを求めては危険この上ない状況を自ら作り出してしまいます。うまい話はろくなことがありません。注意してください。

ご自身の生活に照らし合わせて上手に取捨選択をしていただければ一番間違いも少ないと思います。