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ハッキリしてきた洪水の際の1階の危険

入居者さんに水害への心構えの呼びかけを!(1/3ページ)

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昨年(2019年)10月に日本を襲い、各地に浸水被害をおよぼした台風19号。報道によれば、その後専門家の調査などから、

・21人が建物の浸水によって死亡
・半数以上が2階建ての1階で被害に遭っている

そんな状況が判明してきています。特に後者にご注目ください。場所は2階建ての1階です。平屋でもないのに、なぜこれら犠牲となった皆さんは、すぐに階段をのぼり、2階へ逃げなかったのでしょうか?

理由のひとつは、おそらく年齢です。犠牲となった方の中には、ご高齢の皆さんが多いとのこと(7割以上)。なので、体力に衰えもあっただろうとはいえ、それにしても…。調査の結果、どうやら家具や畳が2階への避難を妨げたのではないかと見られています。

これらは、使われている素材や状況によっては水に浮くのです。1階が浸水し、水に浮き始めた家具や畳に行く手を遮られ、動きが取れずにいるうちに、水かさがどんどん増してきて、逃げる機会を失った様子が想像できるということです。

さて、賃貸住宅です。賃貸住宅の場合、水害に対し、多くがある脆弱な特徴を持っています。それは建物が持つものではありません。住人の皆さんが持つものです。お気付きになりますでしょうか?

答えは、情報と知識です。彼らの多くが、物件の建つ地域の地理などに詳しくありません。ふるさとを離れ、遠くから越して来たなど、周辺の地理をまるで知らない入居者さんが、賃貸住宅には数多く住んでいらっしゃいます。

そのため、住み始めて2年、3年。それでも、駅と買い物に向かう道路の周り以外はほとんど歩いたこともなく、「すぐ近くに川があるなんて知らなかった!」そんな方も大勢いらっしゃいます。

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この記事を書いた人

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