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真夏の炎天下にエアコンが故障

入居者さん緊急避難!改正民法施行後はどうなる?(1/3ページ)

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イメージ/123RF

エアコンが壊れた部屋は灼熱のサウナ

平年よりも8日遅く、昨年よりも30日遅かった今年(2019)の関東甲信地方の梅雨明け。それが発表された7月29日以降、東京の気温は連日ぐんぐんとうなぎのぼり。8月1日以降は、2週間近くにわたって33~35℃台の最高気温を記録する日が続きました。

そんな、まさに灼熱に見舞われた約2週間。都内の賃貸マンションに単身で暮らすある中年男性の身に、とんだ災難が降りかかりました。

なんと、最高気温が35℃に達した8月1日の午後、部屋のエアコンが突然故障、停止してしまったというのです。

さあ一大事。その後30分が経ち、小一時間も過ぎた頃には、部屋は早くも蒸し風呂状態です。男性はあわてて管理会社へ電話をかけ、窮状を訴えました。すると、数時間経った夕方、修理業者を名乗る人物が大きな箱をかかえて部屋にやってきたそうです。

箱の中身は扇風機でした。家電量販店で購入後、その足でやって来たとのこと。「管理会社から24時間駆けつけサービスの会社へ連絡が届き、そこから私(修理業者)のところへ電話が来ました」と、いった流れです。

そこで男性、「エアコンの修理はいつになるんですか」と聞くと、「1週間後くらい。現在、修理や交換の注文が殺到していて、とてもすぐには取りかかれない」とのこと。

その答えにショックを受けながらも、とりあえず以降を扇風機で過ごすこととなった男性ですが、結局のところ、我慢の日々は1週間では収まりませんでした。

そのあと、工事の開始は遅れに遅れ、壊れたエアコンが取り外され、代わりに新品が設置されたのは、なんと故障からちょうど2週間後。8月15日の午後となってしまったのだそうです。

そこで、この男性に尋ねてみました。「2週間、エアコンなしで耐えられましたか?」

男性曰く、「結論として、エアコン無しでいまの東京の夏を過ごすのはまったく無理です。どれだけ扇風機を回しても夜は眠れません。昼間はサウナ状態。本気で命の危険を感じた」そうです。

「最初のうちは、朝出勤し、仕事を終えての退社後、冷房の効いた店や施設を渡り歩き、夜遅くなってから部屋に帰っていました。ですが、それが続いたのも数日のみ。昼間の熱がたっぷり蓄えられた鉄筋コンクリートのマンションの中はまさに地獄です。熱中症~孤独死の文字が頭をよぎり、これはマズいと、数日目からは夜は親戚の家に泊まらせてもらいました。これでなんとかその後を過ごすことができました」

加えて、「僕の場合はたまたま都内に親戚がいたのでよかったのですが、そうでなければ、まともに出勤するためにはホテルに泊まらざるをえなかったでしょう。管理会社を通して、大家さんには宿泊費を請求することになっていたはずです」

「したくもない請求をしないで済み、不幸中の幸いだった」とのことでした。

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