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賃貸物件の外壁塗装

押さえておきたい2つのポイントは「気配り」と「税」!

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イメージ/123RF

サイディングでも塗装は必要!

住宅の外壁塗装に関する見積り・情報サイト「外壁塗装パートナーズ」を運営する株式会社ソーラーパートナーズが、「戸建てに外壁塗装は必要なの?将来の外壁塗装の必要性を知らない方が2割もいる」と、題したアンケート結果を公表しています。

対象となったのは、外壁塗装パートナーズに外壁塗装の見積依頼をされた100人の皆さんです。この皆さんに、「将来、外壁塗装が必要になることを住宅購入時に知っていましたか?」と、尋ねたところ、21%の方が「知らなかった」と答えられたのだそうです。

これは、多いといえる数字なのでしょうか? それとも少ないのでしょうか?

外壁塗装パートナーズさんは、とりあえずこれを「多い」と見ているようです。その大きな理由として挙げているのが、サイディングの普及です。

・現在の住宅の外壁は、以前のモルタルからサイディングボードへと主流が移り変わっている

・サイディングは、工場で成形、塗装されてから納入されるので、施工現場では塗装工程が発生しない

・そんな状況を見ることで、施主の頭からは「わが家の外壁は塗装されている」との認識が失なわれやすくなる

・塗装がやがて劣化し、塗り直しが必要になる日が来るとは思わない人も出てきてしまう

と、そんな分析です。皆さんはいかがでしょうか?

もしかしたら、この記事をお読みの賃貸オーナーさんの中にも、「そういえば私の物件はサイディング。塗装のことは認識になかった」と、おっしゃる方がいるかもしれません。

ですが、いま記したとおり、それは間違いです。新築物件を飾るピカピカのサイディングも、やがて劣化が進めば、塗り直しが必要となります。

見積もりは2社以上から。3社以上がオススメ

ところで、住宅の塗装といえば、悩ましいのが、費用がいくらかかるのか? その見通しです。賃貸住宅の場合もその点は変わりません。

たとえば、賃貸住宅ではよくこのくらいの数字が挙げられます。

一般的な2階建てのアパート …150~300万円程度

3~4階建ての物件 …400~1,000万円程度。規模等により大きく変化

ですが、こうした数字は、あくまで目安に過ぎないと考えなければなりません。使用する塗料の品質、必要な作業員の人数、さらには作業しやすい現場かどうかなど、さまざまな要素によって、実際にかかる費用はかなり変わってきます。

要は、外壁塗装というのは、カスタムで発注する品物を買うにひとしい作業なのです。

そのため、複数の業者に声をかけ、現場をしっかりと見てもらったうえで正確な見積もりを出してもらい、比較することは、省いてはいけない必須のプロセスです。

丁寧な見積もりと、納得のいく説明をしてくれる業者の中から、慎重にパートナーを選ぶことを心がけてください。見積もりは2社からとよくいわれますが、できれば3社以上からもらうことをおすすめします。

賃貸住宅の外壁塗装の2つのポイント「気配り」と「税」

では、賃貸物件の外壁塗装を行う際に生じる、一般の住宅にはない、賃貸ならではのポイントを2つおさえておくことにしましょう。

1入居者さんに万全の気配りを

一般の住宅とは違い、賃貸住宅にはお客様である入居者さんが暮らしています。工事を行う旨の事前通知は、あたりまえですが「必須」です。

それが万が一徹底しなかった場合、何が起こるかというと、突然の作業開始によって入居者さんを驚かせるだけでなく…

・ベランダに置いてある物が邪魔で作業ができない。あるいは入居者さんの私物を汚してしまった

・洗濯物が干されていて作業ができない。あるいは洗濯物を汚してしまった

そんなトラブルも起こりかねません。

そのため、工事開始の1ヶ月前から遅くとも半月ほど前までには、工事の日程、内容、入居者さんにご協力いただきたいことなどをわかりやすく書面にし、お知らせすることを忘れないようにしてください。

さらに、塗装工事に限りませんが、建物の外壁に足場を組んでの作業中というのは、実は、盗難事件が発生しやすい状況にもなっています。

足場があるため居室内へ侵入しやすく、しかも周りはシートで覆われていて外からは目立ちません。泥棒にねらいをつけられやすいのです。

工事中は部屋に貴重品を置かないよう、入居者さんへの注意喚起も必要です。

2税理士さん等に相談が必要な場合も

外壁塗装では、オーナーさんには、税理士さん、あるいは税務署に相談が必要となるケースが出てきます。

経理上、外壁塗装費用を修繕費として計上するか、資本的支出として計上するべきか、税務と絡んでの微妙な判断を迫られることがあるからです。

多くの場合、外壁塗装費用は修繕費として計上されることになるでしょう。判断の基本は、工事の目的です。(厳密な基準についてはここでは割愛します)

劣化し、あちこち剥がれたり、色褪せてしまったりした塗装を塗り直すといった場合は、「建物の維持や原状回復が目的である」ということで、通常は修繕費とみなされます。経費のすべてを施工した年度に計上できることになるわけです。

一方、外壁塗装が、「建物の価値や性能を高める目的で行われた」と認められる場合、こちらは資本的支出とみなされるか、あるいはその可能性が高くなります。費用は資産として計上され、減価償却手続きを経ることによって、償却期間を通じて、経費として計上され、処理されていくことになるわけです。

建物の維持が当初の目的でも、高級な塗料をあえてチョイスしたことで、結果的にグレードアップがはかられるなどすると、判断は微妙になるということです。


(文/朝倉継道 参照元/株式会社ソーラーパートナーズプレリリース 画像/123RF)

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この記事を書いた人

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