物件のゴミ置き場に外部の人が勝手にゴミを……どう対処するか
ウチコミ!タイムズ編集部
2020/10/09
文/朝倉継道 イメージ/@jevanto・123RF
賃貸住宅における外部からのゴミ捨て どう対処するか
賃貸経営で降りかかってくるトラブルやハプニングには、さまざまなものがある。
その中には、家賃の滞納や設備の故障、入居者同士の騒音トラブルといった、賃貸経営を経験されたことのない人にも、容易に想像のつくものが数多くある。
一方、そうでないものも。
そのひとつが、「物件のゴミ置き場に、外部の人がゴミを捨てに来る」というものだ。これが起こると、非常に厄介だ。なぜなら、そのようにして持ち込まれるゴミにあっては、往々にして、処理が一筋縄ではいかないものが多い。
なぜ一筋縄ではいかないか? それは、そうした行為におよぶ人の多くが、「ゴミを分別するのがめんどくだい」「ゴミの収集日を守れない」「粗大ゴミ等の回収手続きが面倒でこれをやりたくない」といったルーズな側面を自身で認識しながらも、「自分がしようとしていることはルール違反。本来利用すべきゴミ置き場だと、ゴミが収集されずに取り残されそうだ。周囲の手前具合が悪い」と、めざとく集合住宅のゴミ置き場をねらうからだ。
防犯カメラとセンサーライトで抑止
ターゲットになるのは、ゴミを捨てやすい露天のゴミスペースだけではない。
フタ付きの収集ボックスや、屋根や扉が付いた収集庫であっても、平気でフタや扉を開け、ゴミを放り込んでしまう。
「入居者さんは、どうしてゴミ出しのルールを守ってくれないんだろう。今日も収集拒否されたゴミが…」と悩むオーナーが、生ゴミもペットボトルもごちゃまぜのゴミ袋をひらいてみると、向かいのアパート宛のDMが入っているというのはよく耳にするパターン。
では、こうした迷惑行為を防止するには、どうしたらよいのか。ゴミスペースを移動させようにも、費用がそれなりにかかるし、収集庫の鍵をオーナーが朝昼開け閉めするかたちも、負担が大きい。こうした問題から、ゴミ問題の対策として、防犯カメラの設置がベストとなる。
防犯カメラのねらいは、犯人を捕まえることではなく、犯行の抑止にある。そのため肝心なのは、カメラの存在を周囲にきちんと知らしめることだ。
例えば「入居者専用ゴミステーション・防犯カメラ24時間稼働中」といったようにカメラのイラストも添え、目立つようにはっきりとアピールするのが鉄則だ。
さらに、人の接近に反応するセンサーライトが夜間作動するようにすれば、さらなる抑止力となる。
加えて、ゴミスペースや収集ボックス、収集庫やその周りは、いつもきれいにしておくことも重要だ。特に露天型のゴミスペースでは注意したい。汚い状態にしておくと、不法な投棄だけでなく、通りすがりのポイ捨ても呼び込みやすくなる。汚い場所に、汚いモノが集まりやすくなるというのは万国共通である。
ゴミ置き場を綺麗に使ってもらったお礼として、感謝の言葉とともにオーナーから入居者へお礼をするのも、ときににはいいかもしれない。プレゼントは、もちろんゴミ袋。手元にいくらあってもよい必需品だ。きっと喜ばれるだろう。
この記事を書いた人
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