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法定更新が生まれた経緯とは

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「法定更新」ってどんなもの?

 

最近「法定更新」についての質問がいくつかありましたので、更にわかり易く説明したいと思います。
そもそも、法定更新とはなんなのか?

 

「法定更新」と書く通り「法律で定められた更新」という事になります。通常の賃貸契約で「更新」と言えば、2〜3年の賃貸契約の期間が設定されていて、その期間が満了する時に借主さんが賃貸住宅を「継続して使用したい事」から契約を延長する時に使われる「手続き」の事ですね。

 

その賃貸契約が「法律で定められた更新」になるのは、どうゆう事なのか?という疑問が浮かびますね。因みに「法定更新」というものは、貸主さんの意志は「関係ない」という特性を持っています。

 

つまり、借主さんが更新したければその事が反映される「借主さん側の保護を目的」にしたものです。
貸主さんの意志は関係ない・・・。ある意味、凄い事に思えますね。

 

それでは、その経緯からお話しして行きましょう。

 

【法定更新が出来た経緯】

 

土地の貸し借りや、建物の貸し借りは明治時代以前から続いてきていました。今では想像しにくいかもしれませんが、当時の日本は「封建社会」で、ハッキリとした「階級制度」が社会の基本になっていました。当然の事ながら、貸主と借主の関係は「今のそれとは大きく違い」力関係まで作用していたわけです。

 

つまり、貸主は「その土地の顔役」だったり「大地主」「地元の有力者」という「権力者」が大半です。それに対して、借主さんは「小作農家や一般の市民」です。

 

悪い言い方をすれば、貸主の気分1つで追い出されたりするのが普通でした。その後、日本も近代化の波が押し寄せて「民主主義」「階級制度の廃止」が行われましたが、その関係性や環境は劇的には変わりません。昔ながらの「習慣・風習」は、中々改善されないのが常ですね。

 

そのさ中にも、借地法・借家法という「土地や建物を借りた時のルール」を法律で作っていましたが、説明した様に社会全体が「弱者保護」に到達するのには、沢山の時間が必要でした。その間も、借主が一方的に追い出されたりする事件は後を絶ちませんでした。

 

土地を借りて建物を建てて住んでいる方にも、建物を無理やり壊して立ち退きを強要したり、脅迫などは日常茶飯事で建物を借りている人にも、荷物を勝手に屋外へ放り出したり・・・。

 

全ての貸主がそんな事をしていたわけではありませんが、今では信じられないような事が「まかり通る」世の中で被害を受ける人も後を絶たず、対抗する手立ても無いありまさでした。

 

第二次世界大戦が終わり、日本も大変な世の中になっている頃に、やっと現在の「借地・借家法」の基礎が施行されました。日本中の都市という都市が焼野原の様になっている状況です。

 

新しい住宅もたくさん必要としていましたし、当時の日本は「一般の個人が住宅を所有」できる世の中ではありません。土地を借りたり建物を借りる事が普通の、当たり前の事でした。

 

過去から問題になっている貸主と借主の関係や立場を改善しないと、問題の解決も正常な貸し借りも望めません。封建的な雰囲気も、階級制度も、戦争の終わりと同時に影響力を失って行き、改善のチャンスでした。

 

その「借地・借家法」が強烈な弱者保護を打ち出しました。その内の一つが「法定更新」なのです。

 

貸主も借主も気持ちよく良い関係を続けたいものです。

部屋を貸したい人、部屋を借りたい人が集まり、コミュニケーションをしているサイトがあります。ウチコミ!と言います。借主さんも貸主さんも一度覗いてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

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