アパート・マンションの家賃値下げを要求するには

ウチコミ！タイムズ編集部

2015/02/05

賃貸経営

ノウハウ

【家賃の値下げについて】

これは借主さん側からの話になります。家賃の値上げがあるのですから、家賃の値下げも当然、存在します。ただ、これまではあまり一般的に行われてはいなかっただけです。「家賃の値下げ」についても、順を追って説明します。

◎家賃値下げの請求を出来るのはいつか？

家賃の値上げと一緒で、決まった時期などは特にありません。何年も居住してからでも、居住期間が短くても特に関係はありません。家賃の値下げの交渉ですから、大家さんから発信される事は無いと思います。当然、借主さん側から要望をあげる形ですね。

但し、家賃の値下げ交渉も「要望すれば実現する」わけではありません。大家さんと「合意」出来なければいけません。

◎家賃の値下げを要望する方法などは？

家賃の値下げを要望する為には、準備も必要です。「同じアパートなのに自分だけ家賃が高い」とか「周辺の不動産屋さんで物件情報を見ると、自分の家賃が高い気がする」など大体の方が、こんなことから「家賃の値下げ」を考えるのではないでしょうか？

ただ、同じアパートなのに自分だけ家賃が高い場合は、交渉がし易いでしょうが、周辺の不動産屋さんで・・・とか友人などから「家賃高いんじゃない？」と言われたぐらいでは、本当のことが分からないですよね。

そして、その情報だけで「大家さんに交渉」しても、説得力が不足です。そこで「家賃が高い事のデータ」は集めましょう。手始めに、同じアパートやマンションの他の部屋の方から家賃を聞きましょう。

※注意※
マンションの場合、部屋ごとに大家さんが違うケースもあります。そんな場合は、交渉に乗って貰えない事もあります。又、大家さんが不動産会社の場合もハードルが高めですね。そこについてもアドバイスしますので、先を読んで下さい。

そして、次にインターネットなどで、どのくらいの家賃が相場なのかを調べましょう。最寄駅からの距離、建物の築年数、賃貸住宅の面積、この三点が同等の物件の家賃を比べれば適正でしょう。物件の数（部屋数）も20件前後は集めて平均値などを出しましょう。その中でも一番いい交渉材料は、同じアパートのデータですね。バッチリ準備をしましょう。

次に、大家さんにコンタクトを取る段取りですが・・・
大家さんの形態により、大きく２つに分かれます。

１　昔ながらに大家さんに連絡を取れる、つまり大家さんが直接的に経営している場合。

この形態かどうかは「家賃の振込先が大家さん」で「賃貸住宅で何か起きた時の連絡先も大家さん」の場合だと非常にわかり易いですね。このケースの場合は、大家さんが自分自身で「管理・経営」していると思いますので、直接大家さんに連絡しましょう。

大家さんと直接交渉が出来る場合、家賃値下げのデータ準備さえ出来ていれば、文書的な準備がなくてもできる事があります。丁寧に、お願いする形で交渉をしてみましょう。

２　大家さんは表に出ずに、不動産が負者や管理会社が代行している場合。

こちらのケースが結構厄介です。大家さんが前面に出ずに「不動産会社や管理会社」に任せている場合、その「会社」を相手に交渉しなければなりません。「不動産会社や管理会社」にとって、真の顧客は「大家さん」になりますから、大家さんに不利な交渉事だと門前払いの恐れもあります。

１の時以上に準備を十分にする必要がある事はもとより、交渉する「借主さん」自身の気持ちややる気もとても重要です。

とにかく、データや根拠の準備をした上で、まずは「不動産会社・管理会社」に相談してみましょう。
相手の会社が「大家さんに直接交渉してください」という場合は、１と同じ流れでいいでしょう。相手の会社が「大家さんに連絡して見ます」となる場合、その会社に下駄を預ける形になってしまいます。

本当に大家さんに報告してくれているのか、わかりづらいですね。その場合は、大家さんに直接連絡する手段も講じる必要があるでしょう。いずれにしても、手間が掛る事は覚悟してください。そのように「色んな手」を使っても一切交渉に応じて貰えなかったら・・・。泣き寝入りしかないのか・・・。

そうでもありません。知らない方も多いかと思いますが、賃貸住宅の家賃の問題や契約更新の問題をサポートしてくれる制度があります。

法務省による「供託手続き」というものがあります。
詳しくこちらの記事にまとめています。

まだ借りる前で検討中の段階の場合もあると思います。