顔の見える環境で仲間がいる安心感や絆を感じられる“大家の会”
ウチコミ!タイムズ編集部
2020/07/09
松浦 昭(まつうら あきら)/『がんばる家主の会』会長。1946年生まれ、大阪市生野区出身。大学卒業後、アパレル会社営業、外食産業マネジャーを経て大阪市生野区にて賃貸マンションを経営する。その後、社員教育の講師をしながらマンション経営をしていたが、2000年から専業家主となる。年平均入居率は98%。2005年にがんばる家主の会を発足、現在会員数は約600名。賃貸住宅フェアなどで講師を務める。
約600名の会員が属する『がんばる家主の会』。大家の会としては、日本最大の規模ではないだろうか。設立から15年間会長を務める松浦 昭オーナー。松浦オーナー自身、賃貸住宅オーナーとして、今までの経験や知識を生かしながら入居者目線の賃貸経営を行っている。その年平均入居率は98%だという。そんな松浦オーナーのがんばる家主の会への想いや、賃貸経営、家主としての考え方を伺った。(聞き手/尾崎 光 文/向園 智子)
――松浦オーナーの今までの経験が、賃貸経営やがんばる家主の会で生かされているそうですね。
私は、今までにアパレル業界、外食産業、社員教育の講師を務めていた経験があります。全ての業種が今の賃貸経営に生かされていると思いますが、一番影響があったのは外食産業でしたね。そこの会長に「勉強するなら同じ業種ではダメだ。それ以外の業種を勉強することによって、そのいいところを自分の仕事に取り入れろ」と言われたんです。実際に賃貸経営をしているなかで、その通りだなと感じています。
――がんばる家主の会はどのような集まりですか。
実は、がんばる家主の会を立ち上げる前に別の会をやっていたんです。当時あったさまざまな大家の会の代表が集まって始めたのですが、全員の意見がまとまらずうまくいかなかった。その時も私が会長を務めていたのですが、私の思いもなかなか伝わらず、残念でしたが解散しました。ですが、孤独になりがちな家主同士が、お互いに夢やビジョン、そして仲間として語り合える場の必要性を感じており、がんばる家主の会を立ち上げました。
がんばる家主の会で一番大事にしているのは、組織風土です。それをつくるのは会長の自分であると考えます。私のモットーは“今を真剣に生きる”です。いつでも真剣に、積極的で明るく、相手に何かを与えられる人でありたいと思っています。
寂しいことですが、最近は自分の利益しか考えられない人が多いですよね。がんばる家主の会では、まずは相手に利益や喜びを持ってもらい自分はその後、という考え方を広げたいと思って活動しています。この考え方をする人が増え、そういう風土の中にいれば人は自然に変わっていきます。ですが、中には合わない人もいるのも事実です。そういう方は残念ですが辞めていきます。
家主が本音で話せる、分かり合えるのは、同じ環境に身を置いているからこそであり、家主で共通するのは“賃貸経営を経験している”ことなんです。ですので、物件所有している方、というのが入会の条件になります。この組織風土の中、本音で語り合える同じ環境の“仲間”が作れる会、それががんばる家主の会なのです。
定例勉強会は月1回大阪市内で開催しており、毎回200名ほどの会員さんが集まります。勉強会の後は懇親会があり、さまざまなエリアの家主同士で情報や意見交換が行える場となっています。ほかには、メーリングリストを活用した情報交換(悩み相談)や、エリアの家主ごとに懇親会を行ったり、ゴルフや音楽など共通の趣味で集まる会もあるんですよ。
――会員さんはどのような方がいらっしゃいますか。
会員さんの多くは、相手に何かを与える、与えたいという精神があり、もっと貢献できることはないか、を常に考えてくれています。地主や相続で家主業をやっている方が多く、新しく入る方は紹介が多いです。例えば、会員の親御さんがお子さんを連れてきたり、きょうだいを連れてきたり。初めて参加した時は、相続することに後ろ向きの人もいるのですが、賃貸経営を楽しめることをぜひ知ってほしいですね。また、大きな組織に新しく入るとなると馴染むのに大変ですので、運営事務局で全面的にサポートしています。運営事務局は12名スタッフがいるのですが、その中に新人係2人がいます。
――入会したい方や、検討している方へ一言お願いします。
人生の中で賃貸経営を行うということは、とても意義のあることだと思います。真剣に、一生懸命、楽しく賃貸経営を行ってほしいと思います。そのように前向きな考えの方で、家主仲間を作りたいと思っている方がいらっしゃいましたらぜひ一緒に頑張っていきましょう!
――松浦オーナー、ありがとうございました。
【編集後記】
さまざまな経験をしてきたからこそ、いつも真剣だからこそ、松浦オーナーの話や言葉には影響力があるのだと思います。賃貸経営をするうえでもっとも大切にしていることは、「入居者が満足することは何かを徹底的に考えること」だそうです。そして、がんばる家主の会では“仲間”を大事にしている。常に関わる相手のことを考え接している、そんな松浦オーナーの日本最大規模の大家の会をまとめる力と信頼感、パワーを身近で感じてみてはどうでしょうか。
【がんばる家主の会】
・設立:2005年
・エリア:全国(勉強会に年数回参加必須)
・会員数:約600名
・会費:無料(定例勉強会費や懇親会費はその都度かかります)
・入会方法:
「がんばる家主の会」に入会できるのは下記の方です。
① 自分または家族が賃貸物件を所有し、経営または管理に関与している方。
② 自分または家族の同族法人が賃貸物件を所有し、経営または管理に関与している方。
③ 将来相続等により、①または②の条件を満たす予定の方。
④ 事務局が特別に認めた、士業・不動産業・建築業など、賃貸経営関連業者の方
⑤ 事務局が特別に認めた、将来売買により①または②の条件を満たす予定の方。
※但し、正会員になる資格を持つのは①~③の方のみです。
入会のお申し込みはこちらよりお願いします。
【入会までの流れ】
・入会に際し、簡単ですが審査をさせて頂きます。入会の動機には、「なぜ、この会に入会したいのか」ご自分の気持ちをお書きください。
・相応しいと判断した場合は、会長より連絡を差し上げます。
・その後事務局より勉強会、懇親会係より懇親会についてご連絡差し上げます。
「がんばる家主の会 会長挨拶」
この記事を書いた人
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