母子家庭が受けられる税制優遇とは?
ウチコミ!タイムズ編集部
2016/04/20
日本には所得税や住民税といった税金の支払いの義務があります。母子家庭の場合、わずかな税金が負担になってしまうこともあるでしょうし、収入が減ってしまうこともあるかと思います。そこで自治体が経済的支援として行っている、税制優遇をぜひ利用してみましょう。
国民年金・国民健康保険の減免
国民年金には、全額または半額免除をしてもらえる制度が設けられています。これは所得が少なく、保険料を納めることが困難な場合に、申請することで受けられる制度です。ただし利用すると将来受け取る年金額が減ってしまうので、注意が必要です。
また、国民健康保険にも減免できる制度があります。所得が基準以下、たとえば母子家庭になって収入が大きく減少した場合など、保険料の支払いが困難なときに申請することで受けられる制度となっています。
所得税・住民税の減免
自治体に払う所得税・住民税は金額も少なくないため、母子家庭には負担になってしまうこともあるでしょう。そこで利用したいのが所得税・住民税の減免制度です。配偶者と死別した寡婦(寡夫)で給与収入金額が年間204万円以下の場合、所得税・住民税のどちらも払わなくてもよいということになります。
また給与収入金額が年間204万円以上の場合も、条件を満たしていれば寡婦控除や特別寡婦控除の制度で27〜35万円を税金から控除してもらうことができます。夫と死別もしくは離婚した後に婚姻をしておらず、所得が500万円以下の方が寡婦控除や特別寡婦控除の対象となります。これらの制度を利用するには申請が必要なので、まずは各自治体に相談してみましょう。
非課税貯蓄制度
非課税貯蓄制度とは、預金や郵便貯金、公債(国債、地方債)などの元本350万円までの利子所得で課税される所得税と住民税を非課税にできる制度です。ただ、この制度が利用できるかどうかは銀行によって異なりますので、貯蓄をする前に銀行に確認しておきましょう。
福祉定期預金
福祉定期預金とは、児童扶養手当を受給している世帯を対象に、一般の定期貯金の金利よりも有利に貯金を預けることができる定期預金のことです。期間は1年間ですが、少しの金額でも確実に増えていくので、子どもの養育費など、まとまったお金の貯蓄に最適です。主な取扱はゆうちょ銀行となっていますが、ほかの銀行でも取り扱っていることがあります。金利なども含めて各銀行に確認してみましょう。
このように母子家庭にはさまざまな支援制度がありますが、いずれの制度も自分で申請をしないと受け取れないことが多いです。これらの支援制度を最大限に活用して、生活を楽にしていきたいものですね。
この記事を書いた人
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