天井裏・小屋裏の住宅診断

屋根裏

今回は、住宅診断における天井裏・小屋裏を記載させていただきます。

 

皆さん、天井裏へ入ったことはありますか? または、天袋などの点検口から天井裏や小屋裏の状態をご確認されたことはありますか?

天井裏には、いろいろな以下のような情報が詰まっておりますし、耐震的にも重要なところと言えます。 やはり、まず始めに気になることは、雨漏りでしょうか。雨漏りがある家の場合には、棟木・母屋・垂木・野地板・小屋梁などにその跡が残ります。今まで何度も記載させていただいておりますが、水は、建築物の耐震性能を落としてしまいます。ですので、そのような場合には、早急な対処が必要になります。屋根に問題がある場合が多く、瓦がずれていたり、割れが確認できたり、漆喰のクラックなどから入り込むことも考えられます。野地板の上の防水層が破断している可能性があるので、一概にその真上に雨漏りの原因があるとは限りません。

また、昔の建物は、金物が義務付けられていなかったので、単なる太い釘で金物がない場合や適切な金物が取り付けられていなかったり、ボルトが経年などにより緩んでいたりで、本来の機能を発揮していない場合もあります。 さらに、断熱材については、断熱材がきちんと充填されていないため、隙間があったり、抜け落ちていたり、また、天井裏の半分だけしか断熱材が敷き詰められていなかったりと、天井裏は見えないところだけにいろいろなシチュエーションが出てきてしまいがちです。

動物、昆虫関係も以外に多くありますね。そこが棲み処になってしまっている、または棲み処になってしまっていた場合などですね。

次に、小屋裏部分について、記載させていただきます。

小屋裏も結構いろいろなシチュエーションが考えられます。どこから調査をするのかと申しますと、一般的に多いのが、ユニットバスの天井に点検口がありますので、そこから確認ができます。先日の調査では、排気口周辺の水染みが確認されたかと思ったら、その周辺に土の道(蟻道!)が発見されました。1階と2階の間です。そのお風呂場の隣は、キッチンになっていて、そのキッチンの天井が黒くくすんでいてカビ状になっており、その天井裏には腐朽菌が、案の定発見されました。勿論、梁の含水率も高い数値を指していました(湿気を含んでおり乾燥が足りないということです)。その天井も部分的ですが、既に補修されており、所有者様も以前に雨漏りがあったことを認識した上で、補修をされていたとのことです。ですので、皆さん、売買の際に、天井の一部でもどこか補修されている物件は、雨漏りか何かが起きていたと考えられます。店子さんがいない部屋を内覧する場合には、天井もしっかりくまなく見るとリスクヘッジになります。そもそも何も事象が起こらなければ、何も手をかけなくて良いところですので、逆に天井の一部または全体でもそこだけ新しい場合には、何か手をかけているということで、以前に何か問題があったと推察できます。

また、小屋裏の点検口からは、ユニットバスの上部に両筋交が確認できましたが、その面の真ん中には、ユニットバスの窓がついており、筋交が途中の切断されていることを、壁などを斫らない非破壊検査でも確認ができました。おそらく、「設計時の図面」と「発注したユニットバス」との縦横が逆になってしまったものをそのまま取り付けてしまったと考えられます。建売住宅の怖いところです。しかも、この部分は建物の四隅の一つでしたので、耐震的には大きな問題があると言えます。

まとめ

このように、天井裏・小屋裏は、建物の耐震的にもとても重要なところですので、皆さまがこれから新築物件を建てられる、または既存の投資物件の売買または、維持管理の際には、住宅診断士(ホームインスペクター)などへの調査のご依頼をお勧め致します。そうすることにより、建物が長く維持でき、少しでも高く売却できる可能性が高まることに資すると言えます。

この記事のコラムニスト

皆川聡
皆川聡(不動産鑑定士)
株式会社あおい不動産コンサルティング。大手不動産鑑定会社、株式会社三友システムアプレイザルに従事し、その後独立。
不動産鑑定業務が主ですが、住宅診断(ホームインスペクション)も対応しております。財務諸表・会社法・税務等についても、スキームに応じた鑑定評価の立ち位置を認識しております。相続・事業承継関係等にも勿論対応させて頂きます。
賃料の評価・査定につきましても、数多くの案件を携わっており、得意にしております。
[担当]物件調査
皆川聡は個人間直接売買において物件調査により権利関係の確認をします。