不動産投資市場の悪徳業者に注意!

営業風景

不動産投資市場にも悪徳業者というのは存在しており、被害件数は年々増加傾向にあります。被害にあわないためには、うますぎる話はないものと考えて、しっかりした知識武装をすることが大切です。また、そうした業者の手口を知ることも、「もしかして?」という危機感を生むことになり、容易に騙されないために有効です。ここでは、悪徳業者のよく使う手口をいくつか挙げておきます。また、そうした業者にスキを見せないための基本的知識についてもお伝えします。ぜひ参考にして、信頼できる業者を見つけて下さい。

増え続ける苦情件数

国民消費生活センターに寄せられる不動産投資に関連する苦情件数は、年々増加しています。詐欺等明らかに犯罪とわかるものだけでなく、投資家の知識のなさを利用して利回りだけを強調したり、空室率を偽装して物件を斡旋したりと、そのやり方は巧妙です。不動産投資では、投資額は大きなものとなるため、こうした失敗は絶対に避けたいものです。まずは、実際に被害にあう人がいるということを認識し、まさか自分がという油断をしないことも大切です。

高利回りに注意

悪質業者は、不動産投資における高利回りばかりを強調してくることがあります。しかし、不動産投資の利回りが20%~30%などということは、初めての投資においてそうそうあることではありません。不動産投資の場合、諸経費を差し引かない「表面利回り」をうたい文句にすることが多いものですが、それでもそこまでの利回りはほとんど見当らないのが現状です。また「必ず儲かる」など断定的な話し方で契約を迫る場合も注意が必要です。投資に「絶対」はありませんし、誠実な業者であればそのあたりもきちんと説明をするはずです。

執拗な勧誘

悪徳業者のやり方として、何回も執拗に勧誘してくるというのがあります。何度断っても電話がかかってくる、執拗にアポイントを求めるなどは、迷惑以外の何物でもありません。しかし性格的に断ることが苦手な人もおり、こうした相手に押し切られて会ってしまったりするものです。実際に会った場合には、勧誘はさらに激しさを増し、ファミレスなどで長時間拘束され、即日契約を求められたりする場合もあるようです。相手の会社名や電話番号などをはじめに聞き出し、消費生活センターに相談するなどの対策も必要でしょう。

クーリングオフや解約に応じない

不動産売買にもクーリングオフが適用できる場合があるのをご存知でしょうか。執拗な勧誘に押し切られて契約書にサインをしてしまった場合、この制度を利用できることがあります。しかし相手が悪質な業者であった場合、クーリングオフや解約に応じない、という可能性があります。不動産売買においては、当初クーリングオフの適用ができる場合でも、全額支払いが済んでしまうと適用外となってしまうため、業者がローンの手続きを強引にすすめる場合もあります。いずれにせよ、クーリングオフに応じない業者に誠意があるとは思えません。やはり注意が必要でしょう。

おとり広告

「おとり広告」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?実際にはない格安の優良物件を広告に出し、問合わせがあった場合に「それは売却済で、他にも良いものが」等と言って勧誘を始めるというものです。悪質な場合は「急いで見に来て」と呼び出し、「今売れた」と言って、対面営業に持ち込まれる場合もあるようです。こういったやり方はまだまだ横行しています。あまりに格安の物件にはやはり注意した方が良いでしょう。業者の誘いに乗り焦って物件を決めることは危険ですし、投資物件はしっかりと検討することが大切です。

悪徳業者に引っかからないためには…

不動産業者がきちんとした不動産会社であるかどうかを知りたい場合、業者としての登録番号を確認するのも一つの手です。不動産業を営むには、不動産業者(正式には「宅地建物取引業者」)としての登録が必要となります。登録には審査があり、それに通った業者だけが登録免許番号を交付されることになっています。この登録番号を持たない業者は論外ですが、番号の新旧によって業者自体の新旧がわかることが役立ちます。ある程度古くから地域に根差した営業を続けている業者ならば、安心して取引ができる場合が多いものです。

悪徳業者は、後々クレームなどが起こることを見越していますので、連絡先について個人や業者名を特定されるのを嫌う場合があります。そのため、まずは渡された名刺などに載っている連絡先が、しっかりとしたものであるかを確認しましょう。例えば、電話番号がフリーダイヤルや携帯番号だけであったり、住所の記載がなかったりしないか。これにより、いざというときに連絡がとれなくなるリスクを軽減することができます。また所属団体などがある場合も、それらしい名前のものを架空に作っている場合があるため、インターネットなどで確認してみましょう。

悪徳業者を見破るのは難しいものです。はじめから話の進め方が強引だったり、対応に誠意がない場合などは分かりやすいのですが、契約の最後まで巧妙に相手を引き込む業者がいることも事実です。こういった業者の作る広告も最近では大手に引けをとらない立派なものであることが多く、見抜くのは容易ではありません。そのため利用する側が、まずはうますぎる話を鵜呑みにしない、断定的な話し方に騙されないなどに気をつけることが大切です。怪しいと思ったら登録番号や連絡先を確認したり、契約を見合わせるなどの対応を取るようにしましょう。

この記事のコラムニスト

熊ヶ谷一幸
熊ヶ谷一幸(不動産鑑定士)
株式会社東洋不動産研究所 代表取締役。1966年(昭和41年)生まれ。平成元年 慶応義塾大学法学部政治学科卒業。
学生時代はバトミントンなどのスポーツとアルバイトに没頭。不動産を生かすのは人間次第であり、個人生活・企業活動の成長は不動産のあり方・価値を極大化し、さらに個人生活・企業活動を成長させる、という不動産とのベストな付き合い方を提唱。どのタイミングで取得して処分するのかを時間軸でとらえ、ソリューション型の不動産調査・鑑定を日々実践している。
趣味は、エアロビクス。大手スポーツクラブの特別会員となっており、時間があればあちらこちらのスタジオに出没しては、主に中上級者向けエアロビクスを楽しんでいる。来年は、競技エアロビクスにチャレンジしようと考えている。
[担当]物件調査
熊ヶ谷一幸は個人間直接売買において物件調査により権利関係の確認をします。