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鉄筋コンクリートなのに騒音地獄 「音」が怖い人の“これしかない”賃貸物件選び(1/3ページ)

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文/朝倉 継道 イメージ/©rawpixel・123RF

うるさい木造アパートから逃げ出してはみたものの

以前、かわいそうな賃貸住宅の入居者に出会ったことがある。仮にAさんと呼ぼう。Aさんは、音楽活動をしていたが、それだけに「音」にはとても敏感だった。木造アパートに住んでいたが、しょっちゅう人を呼んで騒ぐ隣室の騒音に耐えかねて、逃げ出すように引っ越した。

移った先は、鉄筋コンクリート(RC)造3階建ての賃貸マンションだった。仲介会社の窓口で、Aさんは、「いまの部屋は壁が薄いので、とてもうるさい」と事情を話した。

それに対し、スタッフは、

「だったらRCのマンションです。音には断然強い。希望のお家賃で探しましょう」

そう言われ、見つけた恰好の物件だったが……

「前の部屋よりも、隣の部屋の音が一段と響くんです……」

ガックリと肩を落としたその理由は、なんだったのだろうか?

RCの壁は片方だけ

この事例、実は「賃貸マンションあるある」だ。ところが、なぜか世の中にあふれる「物件選びノウハウ」にはあまり登場しない。なぜだろう? 理由はよく分からないのだが、とりあえず話を進めよう。

Aさんが選んだ物件は、たしかに音に強いといわれる頑丈な造りのRCマンションだった。しかし、肝心の遮音性の高いRC壁は、部屋のどの面にも存在しているわけではなかった。

Aさんの部屋の場合、片方の隣室との間にある壁はRCだった。ところが、もう片方は違っていた。そこにあるのは、ごく薄い造りの「戸境壁」だった。

木造アパートとなんら変わらない、2枚の板か、もしくは石膏ボードが、グラスウールなどを挟んだだけの簡単な仕様だ。

隣人のくしゃみもいびきも、もちろん会話も足音も、何もかもが筒抜けの、まるでクリームウエハースを拡大したものをそこに立てかけたような、貧弱な壁だった。

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