住まい探しをネットで行う
ウチコミ!タイムズ編集部
2016/07/01
■ネット検索ならではの注意点
一昔前までの住まい探しでは、不動産会社を渡り歩いたり、雑誌を通して物件の情報を集め、ここぞという所に対しては内見を行い、最終的に借りることにした物件の契約をするというのが一般的でした。
しかし近年ではインターネット上で不動産情報を提供するサイトが爆発的に増え、ちょっと情報集めが得意な人であれば、数十件の情報を1日で集めて比較検討することも可能になっています。
しかしながら、「ネットで何でもわかる」と考えるのは早計です。また、ネット時代だからこそ用心すべきポイントも存在します。
まず、これは基本中の基本ですが、ネットの情報だけを見て決めてしまわないこと。最近のネット情報では、写真がたくさん掲載されていたり、部屋の中で360度回転して見ることができるような特殊な写真が掲載されているサイトもありますが、写真はきれいに見えるように工夫がされていますし、実際の目線で見た場合とは印象も違います。
また、掲載されている写真が古い場合もありますし(つまり、写真の方が部屋の状態が新しい)、アパートやマンションの一室の写真を使い回している場合もあります。絶対に一度は内見を行うべきです。
また、ネット情報の中には“おとり物件”をまぎれ込ませている業者もあるので、注意が必要です。見た目のきれいな物件の情報を格安で掲載してお客さんを集めるのですが、実はその部屋はとっくの昔に誰かのものになっている。
知らずに不動産屋に行くと別の物件を営業される、というのが“おとり物件”です。それでは“おとり物件”を検討した時間が無駄ですし、そのような手法を使う業者と契約したくはないでしょう。
初期費用がやたらと安かったり、間取り図と写真が食い違っていたら注意が必要です。また、好条件の物件なのに長期間掲載されている場合は何かあると思った方が良いでしょう。
好条件の物件を見つけたら、他のサイトでも検索してみるのも手です。複数のサイトに掲載されている場合は、その物件が現存している可能性が高くなります。
さらに、ネットで謳われている「仲介手数料無料!」や「敷金・礼金ゼロ」といった売り文句にも用心が必要です。こういったサービスを前面に打ち出している業者は、管理費やクリーニング代など、他の部分で利益を確保しようとしている場合があります。
良心的な業者であれば、「なぜ安いのか」を解説するページがあるはずです。基本的には、「トータルでいくらかかるのか」という視点から不動産情報を比較・検討するべきでしょう。
以上のような条件をクリアしたら、やはり大事なのは内見です。天井に雨漏りの染みはないか、収納スペースにカビは生えていないかといった目に見えることから、電力は何アンペアか、携帯電話の電波は届いているかといった目に見えないことまで、チェックすべきことはまだたくさんあります。
この記事を書いた人
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