「賃貸業系」の不動産屋さんについて その1
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/04/07
不動産の取引と言いましても、もちろん賃貸業というカテゴリーも存在しています。どちらかと言えば、こちらの方が取引の数や機会は多いでしょう。今回から、このお話をします。
まず、賃貸業をしている 不動産業者 とあまりしていない 不動産業者 がいます。基本的に、表から見ると ハッキリと明示している不動産業者と、特に明示していない不動産業者がいます。不動産の業法的には、どちらも特に資格的に問題が生じる訳ではありません。ただ、業務スキル・経験値・知識などがかなり違います。不動産売買の方が、高いレベルのそれらを必要とします。が、賃貸業にもその筋のスキル・知識・経験が必要で売買と完全に共通ではありません。
中には、担当部署を変えて対応している不動産業者も沢山あります。何処が良い、悪いは一概には言えませんが内部構造、しくみ を理解していただくとこちら側でも警戒ができますので、まずはその辺りから見ていきましょう。
賃貸不動産の件に関しては、不動産業者の対応で得意なのか、不得意なのかはわかります。得意でない業者などは、「とりあえずそれらしい図面」だけくれて、「良いのがありましたら連絡ください」ぐらいの対応で、ほぼやる気がありません。こんな業者に依頼すると、下手をすると賃貸業のスキルほぼ0なんて担当もいます。あわよくば ぐらいに考えている会社ですね。注意しましょう!
問題なのは、その構造ですね。不動産の売買の件でもお話ししました通りやはり「情報の壁による囲い込み戦術」 が、不動産業界のある意味主流になっている事でしょう。
簡単に、説明しますと~お店にアパート等を探しているお客さんが来店します。当然、希望物件の条件などを聞き取りします。条件にあった 賃貸物件を紹介します。と言った流れで進んで行きますが不動産業者は、どんな基準で物件を出してくるか?と、ここで賃貸不動産の不動産業者の報酬について説明しておきます。
一般的に、賃貸不動産の不動産業者の報酬は成約した賃貸の家賃一か月分が上限!ですから、成約してくれた お客様 から一か月分の手数料をもらい、終了!売買の時に説明しました片手取引ですね。では、両手取引はないのか?
賃貸の場合、一か月分の家賃が上限ですからありません.....。と、ここまでは表のお話しで、裏があります。公然とは言えませんが、両手の様な形があります。賃貸物件を持っている不動産業者もしくは賃貸物件のオーナーさんから、物件の管理を委託されている不動産業者などが、空き住戸の募集をする場合一般の方に目の触れない 不動産流通システム内や、業者間の募集図面に 暗号の様な形で掲載されているのです。
多分、一般の方にはわからないと思います。もちろん、仲介手数料をこちらからも出しますとは言えません。なぜなら、不動産業は「宅地建物取引業法」という法律で厳しく監督されていて、仲介手数料も同法律で一か月分以内とうたわれています。そこで 広告宣伝費とか広告費 という名目で支払う約束が明記されています。
~するとどうなるかは、皆さんもお分かり頂ける通り、出来る限り一件の顧客から収入の多い物件が勧められてくる。となります。結局、お客さんの方をキチンと向いて営業している不動産業者は、限られてきます。
これを回避するには、直接貸主(管理している)不動産業者に行くしか手立てはありません。ここに、大手だ、中小だ...という差もありません。
~でも、明らかに自分が損しているわけではないだろう。とお思いの方々に敷金1か月・礼金1か月という様な掲載を良く見かけるとおもいますが、敷金は売主の保全などの為ですが礼金は何に使われているかご存知ですか?世の中の景気などにも左右されますが現在では、先ほどの 広告宣伝費 なるものに使われるケースが多いのです。
つまり、下手をすると「借り手が2か月分を負担!?」だとどうですか?納得しきれませんよね。
更に、この礼金!
あれは、日本独自のもので「慣習的な」金銭で確たる理由もありません。ですから、現在では「敷金0円・礼金0円」なんて広告も良くみかけます。インターネットなどで物件などは、一般の方々でも簡単に検索できる世の中にはなりましたが、中身はこんな感じで、貸主にもひどい目にあっている方々がいます。
その2は、貸主さんの被害やこんな目に合わない方法の話をします。
貸主も借主も気持ちよく良い関係を続けたいものですね。部屋を貸したい人、部屋を借りたい人が集まり、コミュニケーションをしているサイトがあります。ウチコミ!と言います。借主さんも貸主さんも一度覗いてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
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