賃貸の重要事項説明ってなに?誰が説明してくれるの?
ウチコミ!タイムズ編集部
2020/02/03
こんにちは。ながれだあかねです。お部屋を借りるとき、不動産会社へ行って「重要事項説明」を聞きます。「重要事項説明」には、細かい字でたくさんのことが書いてあるので難しいかもしれませんが、しっかり説明を聞いて理解することが大切です。
重要事項説明とは?
重要事項説明は、不動産取引で契約の前に必ず行うように「宅地建物取引行法」で定められているものだ。宅地建物取引士が資格証を提示しながら、重要事項説明書を借主に口頭で説明することが義務付けられている。
借りる側にとっては、契約前に物件の詳細や契約内容の詳細を知ることのできる大切な機会だよ
ただ重要事項説明書を読み上げるだけではなく、初めての人でもわかるように説明することが「宅地建物取引士」の仕事なんです!わからないことはどんどん質問してください!
もし重要事項説明の内容に納得がいかない場合は?
事前に取り交わしていた条件や説明と異なったり、納得ができない点があれば、この時点までは契約を中止にすることは可能である。違約金なども発生しない。
重要事項説明の内容はどのようなもの?
重要事項説明で説明されるのは、簡単にいうと「物件の基本情報や設備」「安全性に関すること」「家賃やそのほかの支払う金額や、条件について」「契約に関すること」「禁止・注意事項」などがある。
①説明を受ける前の基本的な確認
宅地建物取引士が書面を交付し、口頭で説明する
②物件の基本的な確認
登記記録に記録された内容
法令に基づく制限の内容
飲用水などのインフラの整備状況
建物建築の工場完了時における形状、構造など
建物の設備の整備状況
石綿使用調査の内容
耐震診断の内容
そのほか
③取引条件に関する事項
賃料以外に必要な金銭
契約の解除に関する内容
損害賠償額の予定や違約金の内容
支払金や預かり金の保全措置
金銭の賃借のあっせん
契約期間と更新の内容
用途その他利用の制限の内容
敷金等の清算に関する内容
管理の委託先
そのほか(供託所等に関する説明)
・家賃や初期費用など支払う金額は正しいか?
家賃は事前の説明どおりの金額になっているか?毎月の支払い期日と支払い方法も確認しよう!(口座引き落としなのか、指定の口座に振り込みするのか?など)。また早期に解約した際(たとえば2年未満)、違約金が発生しないかなども確認すると安心だ。
・借りる家の設備は、残置物ではないか?
また設備が故障したとき(借主に過失がなかった場合)大家さんの負担で修理してもらえるのか?なども確認しよう。設備ではなく残置物扱いの場合は、借主側が直さなくてはいけない場合もある。
・借りる家は防災上安全な場所か?
ハザードマップなどで、津波や洪水、土砂災害などの「警戒区域」に入っていないか確認しておくと良い。「警戒区域」に入っている場合は、非常時のリスク・対策などを考えた上で部屋を借りると安心だ。
・特約事項に聞いていないことはかいていないか?
借主が契約するかどうか判断に影響を及ぼす内容がある場合は、記載があるので特約部分までしっかりと確認しよう!
たとえば・・・
自殺、事件、事故などの忌避事項がある場合、時期に関わらず説明しなくてはいけない。また暴力団事務所や、そのほかの嫌悪施設(火葬場・工場・風俗店など)が近くにある場合は、判り得る範囲において説明することになっている
いかがでしたか?重要事項説明でわからなかったこと・理解ができなかったことは必ず質問して、理解ができたら署名・捺印しましょう。「いきなり説明されてもわからないよ!」という人は、重要事項説明を受ける前に、あらかじめ書面を見せてもらって熟読させてもらう時間をつくってもらうなど、不動産会社に相談してみましょう。
(絵・文/ながれだあかね)
この記事を書いた人
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