賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

ウチコミ!タイムズ

リフォーム予算と費用の賢い決め方(7)

玄関ドアと窓サッシの交換費用の目安

森田祥範

2016/01/30

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

木製玄関ドアの交換は25万円から

 玄関ドアは、その家の「顔」でもあります。そのため、住まいのリフォームを考えた場合、多くの人が「玄関ドアをもっと見栄えよくしたい」と願うのではないでしょうか。

 玄関ドアは、20〜30年ほど前まで木製ドアが主流でした。それも、北欧やカナダなど外国材を使ったドアが多かったようです。

 こうした木製の玄関ドアは、お手入れが意外に大変でした。雨風にさらされるため、塗装がすぐに傷んでしまうからです。少なくとも5年に一度はニスの塗り直しが必要。ニスは経年劣化すると黒い染みになるため、本来であれば、黒染みを見つけるたびにサンドペーパーで削り落とし、早めにニスを塗り直すのが理想です。

 汚れがあまりにひどくなった場合は、職人さんに薬品でニスや汚れを一度洗い流してもらい、改めてニスを塗り直してもらう方法もあります。

 薬品による玄関ドアのあく洗いは、最低でもドア1枚2万円から。塗装剥がしなど多くの工程が必要な場合、作業は数日間に及び、1枚10万円以上になる場合もあります。ニス塗り仕上げはドア1枚1万円から。新品の木製ドアにそっくり交換する場合は、およそ25万円からになります。

アルミ製玄関ドアの交換は15万円から

 木製にかわって、現在玄関ドアの主流になっているのがアルミ製ドア。アルミ製ドアの場合、リフォームはドアごと交換することになります。

 そのアルミ製ドアも、10年ほど前まではリフォームを前提につくられていなかったため、交換するにはドア枠ごとそっくり取り替えなければなりませんでした。それに合わせて、外壁や三和土の床にも手直しが必要で、新築時にドアを取り付ける費用とそう変わらないコストがかかってたのです。

 ところが近年では、外装・内装メーカーがリフォーム用商品の開発に力を入れており、アルミ製玄関ドアのラインナップも充実。メーカー間の汎用性も高くなっています。そのため、アルミ製のドア本体だけ交換することも可能になりました。デザインも、アルミ製ながら木製ドアのような重厚なものから引き戸まで、バリエーション豊富です。最近の玄関ドアは防犯対策も万全で、玄関網戸と一体化したものも登場。工事も通常1日で終了します。

 アルミ製玄関ドアの交換は、標準的なもので1枚15万円から(材料費・工事費込み)。ドア枠ごと交換する場合は1枚35万円から(材料費・工事費込み)。ドアの寸法調整はおよそ2万円から。ドア枠のさらに外側の木部から解体や加工が必要な場合は、さらに15万円程度かかるでしょう。

 リフォームをお考えのご家庭のドアのほとんどは、年数のたった旧製品でほぼ生産中止となっています。ドアのみの交換はできないことが多いので、枠ごとの交換となります。その場合、外壁や内壁の取り合いの補修が発生するので、事前によく業者さんと打合せしておきましょう。

断熱効果の高い複層ガラスで約12万円

 あるデータによれば、冬の暖房時には室内の熱の50パーセト以上が窓から流出し、夏の冷房時には室外の熱の70%パーセント上が窓から流入するとか。つまり、室内で1年中快適に過ごすには、住まいの開口部である窓の役割がきわめて重要です。

ま た、泥棒が室内に侵入しようとするとき、多くの場合、開口部である窓が侵入口になります。逆にいえば、窓さえしっかりガードできれば、ほとんどの侵入犯は撃退できます。

 このように、住まいの断熱性や防犯性を高めるために、さらに近年では防音や結露防止を期待して、窓サッシを交換するお宅が増えています。

 かつて、窓サッシといえばアルミサッシでしたが、アルミの窓枠は断熱性が低く、結露を防ぎきれないため、今日では樹脂製が主流。木製も見直されつつあります。

 ガラスにはいくつもの種類があります。

・フロート板ガラス……透明で一般的なガラス
・型板ガラス……ガラス片面に型模様の凹凸をつけた曇りガラス
・網入板ガラス……火災時の飛散を防止するために金網を入れたガラスで、消防法などで設置が義務づけられる場合がある。防犯性はない
・強化ガラス……万が一割れても粉状の飛び散るので安全だが、防犯性は期待できない
・複層ガラス……2枚のフロート板ガラスの間に空気層を設け、断熱性を高めたガラス
・合わせガラス……2枚のガラスを樹脂製中間膜で接着し、一体化したガラス。強靱な中間膜のおかげでガラスは破れにくく、防犯性が高い。一般に防犯ガラスといえば、このガラス
・合わせ複層ガラス……複層ガラスのうちの1枚、または2枚とも合わせガラスにしたもの。断熱性、防犯性がもっとも高い

 断熱性や防犯性を高めるために、いまあるサッシを活かしつつ、ガラスだけ入れ替えることも可能です。ただし、合わせガラスや複層ガラスは重いので、開閉に力が必要になります。

 既存のサッシを残してガラス交換できるのは、厚さ6ミリメートルのもの。合わせガラスは1平方メートルあたり約2万5000円から、1間×1間の引き違いサッシでおよそ10万円から。複層ガラスは1平方メートルあたり約3万円から、1間×1間の引き違いサッシでおよそ12万円からになります。

 なお、窓の内側にかけるだけで手軽に断熱対策ができる、「ハニカム・スクリーン」というものもあります。

 また、別の方法もあります。今のサッシはそのままにして、部屋の内側に新しくサッシを取り付ける「インナーサッシ」工法です。断熱効果や防音効果にも優れ、二重窓なので防犯効果も期待できます。
手軽で費用対効果は抜群です。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

モリタマネジメント株式会社 代表取締役

宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、ファイナンシャルプランナー、増改築相談員、二級建築施工管理技士。 LATUバリ建築スクール(インドネシア、バリ)ディプロマ取得。 1952年生まれ 兵庫県出身。早稲田大学卒業後、積水ハウス株式会社に入社、特建事業部(ゼネコン部隊)に配属。主に土地所有者の土地有効利用を中心とした営業に18年間従事する。また自社集客手法の独自企画や金融機関等のセミナー講師も務めて実績をあげる。 在籍期間の完工実績棟数は387棟。全国特建事業部表彰(特建営業300人中1位)、社長表彰(全社営業3800人中2位)、全社チーム別獲得粗利益表彰(全社全900チーム中1位)などの記録多数。退職するまでプレーイングマネージャーにこだわり続けた。 94年に建築リフォーム会社を設立し、現在まで22年間でテナントビル・マンション、店舗、住宅などのリフォーム工事を中心に約4000件余を完工。不動産の事業化プランニング、賃貸収益物件 (テナントビル、マンション)や店舗の収益最大化手法には定評があり、不動産オーナーの熱烈なファンが多い。 2009年、中小企業コンサルを目指して「ナニワの再建屋」桂幹人の門をたたき薫陶を受ける。桂幹人の実践的コンサルティングと自らの経験とを融合させた「モリタメソッド」を完成した。11年、多くの事業家を実践指導し、新たな事業を創る実践コンサルティングを開始、賃貸ビル・マンションオーナーの満室セミナー、工務店の脱下請け事業構築セミナー、中小企業経営者の新規事業構築勉強会(実践的指導)主催。また経営者、営業幹部の個別コンサルティングも行なっている。 指導先業種は、建設業、工務店、リフォーム会社、鉄工所、内装業、建設資材問屋、自動車輸出入業、子ども服セレクトショップメーカー、自費診療専門整体院チェーン、ブライダルを手がける呉服店、ヒーリングサロン、多店舗展開の美容室、大阪黒門市場マグロ専門店、デザイン事務所の新規事業支援等多岐にわたる。

ページのトップへ

ウチコミ!