女性の一人暮らし特有の事情を考慮した家賃相場
ウチコミ!タイムズ編集部
2016/04/20
就職や進学などを機に一人暮らしを始める女性は多いと思いますが、特に若い女性であれば一人暮らしができればどこでもいいというわけにはいきませんよね?今回は若い女性が一人暮らしをする際に考慮すべき点と、それらを踏まえた上での家賃相場について考えてみたいと思います。
若い女性特有の考慮すべき事情
すでに一人暮らしをしている若い女性の多くが、物件選びの際に考慮したこととして共通しているのが「防犯・セキュリティ」です。やはり若い女性の中には不審者や自宅そのもののセキュリティを気にする方が多く、その部分をクリアしていない物件は、どんなに安くて魅力的でも候補から外れてしまうようです。
不動産物件の家賃を決める要素としてよく立地条件が重視されますが、女性の一人暮らしの場合は「駅から近い」ということが、利便性だけでなく人通りの多い道を通って夜に帰宅できるという意味でも重視されているのです。これと同様に「最寄り駅から自宅までの道のりが夜でも明るいこと」「通り道にある程度の人通りがあること」「途中に買い物を済ませられる店があること」などもポイントになります。
震災後に注目され始めた物件選びの要素
もうひとつ、現在の物件選びで意識されるようになってきたのが「災害対策」です。特に関東地方においては、首都直下型地震がいつ起きてもおかしくないといわれて久しいので、耐震性能が高い物件やできるだけ災害時の安全が確保されている物件を選びたいという意向を持っている人が多いという傾向が見られます。力の弱い女性が、災害が発生したときのことを考えて物件選びに注意するというのは、当然のことであるといえるでしょう。
現在の相場と収入事情を考慮した家賃相場
このように広さや設備だけでなく防犯面や耐震性能を考慮していることもあり、一人暮らしをしている若い女性の家賃相場は、7~10万円くらいと男性よりもやや高額になっています。これは20代女性の平均的な収入から逆算した「家賃に許容できる金額」でもあります。20万円前後という平均的な手取り収入から逆算すると、生活を維持していく上で家賃に回せる限度額が、そのままこの金額になっていると考えていいでしょう。
昔からよくいわれているのが、「手取り収入の3分の1」というものです。しかし女性の一人暮らしという特殊な事情に限って考えると、防犯面を優先した結果、この相場よりも若干高めになるのは仕方ないことなのでしょう。
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