部屋の雰囲気がガラッと変わる! ボーダー壁紙で簡単アレンジ
嶋崎都志子
2016/07/21
ボーダー壁紙で部屋を手軽にイメージチェンジ
<今回紹介するDIY>
難易度 ★☆☆
予 算 ¥2,500〜
部屋のなかで大きな面積を占める壁は、壁紙などを貼ることで大きく部屋の雰囲気を変えることができます。ただ初心者には広い面積に、90㎝幅の大きな壁紙を垂直に貼っていく作業は難易度が高く、また賃貸物件では壁紙の張り替え自体が自由にはできないことがほとんどです。
そこで今回は幅20㎝のボーダー状に使う壁紙をご紹介します。のりづけではなくタッカーでポスターのように留めてしまえばお手軽にお部屋をイメージチェンジできますよ。洋室の壁紙はもちろん、和室の戸襖も簡単にアレンジできます。
ボーダー壁紙とはその名の通り”境界線”の役割をするもので、通常は下部と上部の壁紙の種類を変えて貼るときに境目を綺麗におさめるために貼る細長い壁紙です。
ロール状になっていて幅は3㎝くらいの細いものから40㎝以上の広いものまであり、デザインも多種多用にそろっています。かつては輸入品で糊のついていない紙製のものが多かったのですが、最近では国産のものもたくさん増えて、生のりつきやシールタイプのものもそろい、ホームセンターやネットショップで購入することができます。
今回は、洋室には幅20㎝の風車がデザインされたものと、和室の戸襖にはレトロな植物柄のデザインを使います。
洋室の場合は、床に沿って貼れば簡単!
洋室の壁の場合はタッカー(厚地の布や木材にも打てる、建築用の強力なホチキス。100円ショップでも入手できます)で壁に直接、留めていきます。本来ならば、壁の中央くらいの高さに貼るボーダー壁紙ですが、床に沿って留めていくことで、簡単にまっすぐ、水平に貼ることができます。
タッカーを使って、ボーダー壁紙の上端だけを30〜40cm間隔で留めておけば、十分に固定されますが、糊でしっかりと貼っているわけではないので壁からの”浮き”が若干生じてしまいます。もちろん、もっと狭い間隔で留めてもよいのですが、外すときのことも考えてちょうどよい間隔を見つけて留めてください。
和室の戸襖をアレンジして「和モダン」に
次に、和室の戸襖をアレンジしてみましょう。
賃貸住宅の場合、洋風のリビングと和室が隣り合っている部屋が少なくありません。和室の入り口には、襖紙が貼られた引き戸が多く使われており、洋室の雰囲気とはガラリと変わって純和風の襖紙が貼られていることもあります。
そんな場合でも、ボーダー壁紙を使えば、日本古来の和紙の良さを残した「和モダン」にアレンジすることができます。
○用意するもの
タッカー、小さなマイナスドライバー、ラジオペンチ、カッター、マスキングテープ
ボーダー壁紙を貼ってみよう
○ボーダー壁紙を貼る手順
(1)引き手を外す
ボーダー壁紙を貼りたい場所に襖の引き手がある場合は、引き手を外します。引き手をよく見ると、小さな釘で1〜2カ所留めてあるのがわかると思います。小さなマイナスドライバーを使い、”てこの原理”で釘の頭を持ち上げ、ラジオペンチで釘の頭をつかんでゆっくり抜きます。
釘を抜いたら引き手を外します(引き手のくぎが見つからない場合は接着剤で固定されている場合があります。無理に外すと戸を破損してしまうので引き手にかからない位置にボーダー壁紙を貼るデザインにしましょう)。
(2)ボーダー壁紙をタッカーで留める
ボーダー壁紙の端をタッカーで3〜4カ所留めていきます。まずは両端を留めましょう。襖の四方に回った枠のぎりぎり内側にタッカーの芯を打ち込むようなイメージです。
まず壁紙の片方の端と留め、反対の端はボーダー壁紙を引っ張りながらタッカーで留めます。余った部分は枠にそってカッターで切りましょう。その後は、両端以外もタッカーで何カ所かとめて”浮き”がでないようにします。
住宅によっては襖の中材が木枠ではなく段ボール製のものもありますので、タッカーが効かない場合は少し長めの芯(8〜10mm)で留めていきましょう。
(3)引き手部分に穴を開ける
ボーダー壁紙の上から手で触り引き手を外した穴を確認したら、放射状にカッターで切れ目を入れます。余分な紙はカットをして内側へ織り込みます
(4)マスキングテープで縁取り
引き手の穴をマスキングテープで縁取りをしたら完成です。もちろん、取り外した引き手を元に戻してもいいですし、ホームセンターで新しい引き手も購入することができるので、デザインを変えてもいいですね。
(5)タッカー芯の跡が気になるときは…
タッカー芯の穴の跡はごく小さなものなので、壁紙の場合は塩ビ製の壁紙の弾性によって時間が経つとわからなくなってしまいます。気になる場合は専用の補修剤で穴埋めすれば元通り綺麗になります。
※参考記事→「石膏ボードフックで穴を開けずに壁をブラッシュアップ」 http://sumai-u.com/?p=2115
襖の場合も上記の補修剤で直せますが、長期間経つとタッカーに錆が発生して錆汚れが襖紙に残ってしまう場合があります。1〜2年を目安にイメージチェンジも兼ねて張り替えすることをおすすめします。
ボーダー壁紙は、従来のスタイルのように壁の中央部分に水平に貼るだけでなく、お好みによって壁の床沿いに貼ったり、縦向きに貼ったり、窓周りを囲うように貼ったりと自由に楽しむことができます。30分もあればお手軽にお部屋のイメージチェンジができますので、ぜひお試しください。
この記事を書いた人
DIYアドバイザー、インテリアコーディネーター
ハウスメーカーや内装会社などでの施工現場経験を活かし、雑誌、テレビのDIY監修やプチリフォームのアドバイスを行なっている。著書に「初めてでも自分でできる住まいの修繕とメンテナンス」(成美堂出版)など。