簡単なのに効果大! DIYで防犯対策(ドア周り、窓周り)
嶋崎都志子
2016/02/04
防犯グッズコーナーへ行ってみよう
<今回紹介するDIY>
難易度 ★☆☆
予 算 ¥500〜
ひとり暮らしでも、家族で暮らしていても常につきまとうのが空き巣被害などの不安。エントランスがオートロック玄関になっていても不特定多数の人が出入りする集合住宅、昼間は人通りの少ない静かな住宅街の戸建住宅は泥棒にとって狙いやすい場所でもあるようです。
侵入まで5分以上かかる家は泥棒の70パーセントが諦めてしまうという警察庁のデータ(*)からもわかるように二重ロックや保護カバーなどを取り付けて短時間に侵入されないような対策をすることが必要です。
今回はDIYでもできるドア周りと窓周りの防犯対策をご紹介します。
(*)警察庁 住まいる防犯110番
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_3.html
賃貸物件ではむずかしいのでは…と思っている人も多いのですが、ホームセンターやDIYネットショップでは多くの防犯グッズが販売されています。使う工具はドライバーのみ、両面テープで貼るだけ、など女性でも簡単に取り付けられる物もたくさんあります。
普段は意識していなかった場所も、グッズを見ることで「対策してみようかな…」と見直してみる機会にもなりますので、防犯グッズコーナーをぜひのぞいてみましょう!
ドア周りはカバーを取り付けて防犯!
ドアスコープカバー(写真左)とサムターンカバー(写真右)
・ドアスコープカバー(¥500〜)
ドアスコープからの光や影でなかの様子がわからないようにカバーをつけます。周りのホコリをとり、あらかじめ付いている両面テープで剥がして貼るだけで完了。のぞき見防止にもなります。
・サムターンカバー(¥1000〜)
ドア等に穴をあけて針金などで内側からのロック(サムターン)を回してドアを開けられぬようカバーをつけます。こちらも付属の両面テープで貼るだけ。金属製や樹脂製のほかに、クルクルと空転して簡単に開かないようになるカバーもあります。
・ドアガードプレート(¥2000〜)
ドアの隙間からバールを入れて鍵ごと破壊する”こじあけ”の対策には、隙間にスチール板をいれます。ドアのフロント板(ドア板の側面にあるラッチボルトが出入りする板)を取り付けているネジの間隔(ネジピッチ)と合うものを購入すれば新しく穴を開けずに設置する事ができます。ぴったりと合うものが見つからない場合は多くのドアに対応する汎用品もあります。
・ワイヤレスカメラ(¥10000〜)
カメラ付きインターフォンがついていない物件には、工事不要のドアスコープに取り付けられるワイヤレスカメラが各社から出ています。ドアを開けずに訪問者を確認することができるので、女性のひとり暮らしにもおすすめです。
窓周りは補助錠を2個以上!
ダイヤル式補助錠(写真左)とワンタッチ式補助錠(写真右)
・ダイヤル式補助錠(¥500〜)
サッシ窓の上部や下部に取り付け、ダイヤルを回して行くとテンションがかかり窓の開け閉めができなくなります。
・ワンタッチ式補助錠 (¥600〜)
サッシ窓枠に付属の両面テープで貼るだけ。窓を開けたいときは手前に飛び出しているプレートを押し込ん窓をスライドさせます。両面テープを貼る際はゴミやホコリを拭き取り、貼る面に圧着させることでしっかりと貼ることができます。
○両面テープの剥がし方
ドライヤーなどで温めながらゆっくりと金属製の薄いヘラではがしていきます。それでも取れない場合は両面テープ剥がし液やペイント薄め液などを塗布してはがします。貼ってある素材を痛めてしまう場合もあるので目立たない部分で試し塗りを行なってください。
窓用防犯フィルムはCPマークのあるものを
窓侵入の多くはクレセント錠近くのガラスを割って鍵を開けてしまう方法。狙われやすい1階の掃き出し窓やバルコニー沿いの窓には防犯フィルムを貼るのもおすすめです。
透明ガラス、型板ガラスなどのガラスの種類によって商品がわかれているので、まずは自宅の窓ガラスの確認を。UVカット効果のあるものや、ガラス飛散防止を兼ねている物もあります。
防犯フィルムは最近では100円ショップでも販売されているものの、やはり高価ではありますがCPマーク(*2)のついたものが推奨されています(A3サイズで¥4000〜)。
取り付け方は窓を水溶液(水+中性洗剤)で濡らして防犯フィルムの保護シートをすこしづつ剥がしながらプラスチックヘラで空気を外側へと押し出してゆっくりと貼っていきます。
予算によりますが、クレセント錠周りの部分貼りより、全面貼りのほうが防犯効果が高くなるといわれています。ただし、防犯フィルムは一度貼ってしまうと剥がしにくいので、賃貸物件の場合は貼る前に大家さんや不動産屋さんに退去時も残していいか相談してみるといいと思います。
こうした対策で100パーセント防犯できるという保証はありませんが、意識が高いという意思表示も立派な対策になります。時間がかからずできるものばかりなので、ぜひ実践してみてください。
(*2)CPマーク=防犯性能の高い建物部品目録に掲載・公表された部品のみが使用を認められたマーク
この記事を書いた人
DIYアドバイザー、インテリアコーディネーター
ハウスメーカーや内装会社などでの施工現場経験を活かし、雑誌、テレビのDIY監修やプチリフォームのアドバイスを行なっている。著書に「初めてでも自分でできる住まいの修繕とメンテナンス」(成美堂出版)など。