8階建て木造ビルを建築したAQ Groupの新しい「賃貸改修」 「低価格」×「安心」とともに“見た目”を美しく整える工事を提案
2025/04/04

「キリンさんと暮らせる家」「完全自由設計」「街を森に変える」といったキャッチコピーとともに、タレントの相葉雅紀氏が登場するアキュラホームのCMを目にしたことがある人は多いだろう。同社は、“いい家をより安く”の精神で木造の戸建て建築にこだわりを持ち続けてきた。2023年にAQ Groupに社名変更し、さらに2025年からは賃貸住宅の改修やリノベーションにも乗り出す。同社の長い歴史や実績、賃貸住宅への思いなどを住関連推進事業本部 共同住宅部門の寺岡優泰部長に聞く。(取材・文/財部 寛子)
株式会社AQ Group 住関連推進事業本部 共同住宅部門 部長 寺岡優泰さん
ひとりの大工が創業 木造技術を追求する
2024年8月、AQ Groupは埼玉県さいたま市に日本初の純木造8階建ての新社屋ビルを竣工した。これまで誰も挑んだことがなかった純木造8階建てビルは、木造であっても耐震・耐火・耐久性能は当然クリアしている。
国道17号線沿いに建つこのビルの窓越しには木の格子が見え、上階まで確かに木造であることがうかがえる。デザイン性にも優れたその格子は、揺れを制御できる耐力を持つ「高耐力組子格子耐力壁」という。エントランスから建物内に足を踏み入れれば、木の香りが漂い、より一層、木造であることを感じさせる。
木造戸建ての建築を主な事業として展開してきたAQ Groupがこれまで積み重ねてきたことが、純木造8階建ての新社屋に表現されているといっても過言ではないだろう。
そもそも同社は、いまから45年前、ひとりの大工によって創業されたことが始まりだ。その大工こそ、現社長の宮沢俊哉氏であり、職人だからこそ分かる設計や性能、施工の高さをAQ Groupの家づくりに反映し続けている。
「弊社社長は、3代続く大工家系で、19歳で独立したと聞いています。その後、『多くの人に豊かな暮らしを提供したい』『日本の家づくりを変える』という思いで、住宅会社の社長となり、現在に至っています」(住関連推進事業本部共同住宅部門の寺岡優泰部長、以下同)。
とくに、従来と比較して壁や柱が少なくても、天井が高く広い間取りを実現した「AQダイナミック構法」は、高耐震・高耐久で、木造住宅の新たな概念を切り拓いている。これまでに、累計で約16万棟の木造住宅や木造アパートの建築実績があり、ここ数年、過去最高売上を更新中だ。拠点も全国125カ所(2025年2月現在)にまで広がっている。
また、建設大臣賞(1995年)、経済産業大臣賞(2005年)、第29回地球環境大賞「農林水産大臣賞」(2020年)などの公的な賞を受賞し、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞においては2023年まで10年連続で受賞するという、多くの実績を持ち合わせている。
AQ Groupが誇る家づくりの3つの基本
AQ Groupの家づくりの基本となるのが、「職人品質」「適正価格」「永代家守り」の3つだ。
●大工魂で追い求める「職人品質」
「先述した通り、社長が大工だったこともあり、AQ Groupは職人の技術を徹底して守っています。そして、すべての住まいを自社で直接施工・管理し、より良質な家づくりに特化してきています」
たとえば、断熱にどれほど優れた素材を使用しても、正しく施工しなければ、その効果は発揮されない。AQGroupでは、そういった細部にいたるまでこだわり、20年後、50年後に差がつく匠の技を大切にしている。
●アイデアと技術で実現する「適正価格」
“いい家をより安く”のパイオニアであるAQ Groupは、適正価格を実現するためのさまざまな知恵と工夫を積み重ねている。
そのひとつが、グッドデザイン賞も受賞している「アキュラシステム」だ。
「独自に開発した住宅建設合理化システムで、住宅建築にかかわる約2万項目をデータベース化し、人件費と材料費のバランスを点検することで、高品質で適正な価格での家づくりにつなげています」
そのほか、中間マージンを大幅に削減する「直接施工」、日本最大の工務店ネットワークを主宰して部材コストを抑える「グループ共同一括仕入れ」、自社物流センターによる「計画的な配送」、オリジナルアイテムの開発による「施工の合理化」で職人の手間を削減するなど、高い品質を維持しながら、余計なコストを削減する仕組みも構築している。
●末長く住み継がれる「永代家守り」
そして、AQ Groupの使命となっているのが、「永代家守り」の思想だ。
「簡単に言えば、アフターサポート制度です。住まいを建てた後も、ともに住まいを守っていくパートナーとしておつき合いを続けています」
火災や災害などの保証サポート、水漏れや設備のトラブル対応などはもちろん、世代を超えて住み続けられるプログラムを提唱していることも同社の家づくりの大きな特徴となっている。
賃貸改修に新常識のサービス
このようにAQ Groupは、家づくりの基礎となる部分から、安心して暮らす家族の未来までを事業と捉える住まいのスペシャリストといえる。そして、3つの家づくりの姿勢や思想をベースに、同社が次に乗り出すのが賃貸改修工事サービス『AQ Groupの賃貸改修』だ。
賃貸オーナーは、自身が所有する物件にどれだけ手をかけているだろうか。
たとえば、外壁塗装は10~20年での塗り直し、屋根は20~30年間隔でのメンテナンス、排水管は2~3年に1度の清掃などが推奨されていることは周知の通りだろう。
しかし、自分自身が居住していない賃貸物件となると、戸建てよりも工事費用がかかることもあり、なかなか手が回らない、重い腰が上がらないというオーナーも多いのではないだろうか。
そこでAQ Groupでは、これまで考えられなかった「低価格」×「安心」という新常識の賃貸改修を提案する。
そもそも管理会社に管理をお願いしている場合、工事も管理会社を通して契約することがほとんどだろう。賃貸オーナーは、管理会社に責任を持たせる費用としてそこに中間マージンが乗っていることも承知のはずだ。AQ Groupは、この中間マージンを最小限にするなどの工夫を凝らして、新常識の「低価格」の実現をめざす。
「まずは建築会社である弊社に直接ご依頼いただくこと、次に営業マンを配置しないこと、そしてオーナー様の相談窓口であり、現場と直接つながるコーディネーターが施行現場も一括管理することにより、オーナー様が納得できる低価格と安心できる工事品質を確立します」
また、外壁塗装工事や防水工事などの基本的な品質にこだわりながらも、無駄を省くことにより得られた費用でエントランスを始めとした共用部にリノベーションを施し、物件を再生することも可能だという。
「弊社は“いい家をより安く”という思いで、無駄を省きながらも、耐久性の高い木造住宅をつくり続けてきました。この思いは、賃貸改修工事サービスにも共通することです。お客様からいただいた工事費用は、なるべく施工費用に充当するべきなんです。適正価格で、直接工事を請け負うからこそ、結果として低価格につなげられると考えています」
さらに、永代家守りの精神とも同様、改修やリフォーム後の定期的な無料点検もサービスの一貫としている。
賃貸物件に必須の整った“見た目”
もう1つ、AQ Groupの賃貸改修工事サービスには大きな特徴がある。それが、“見た目”を整えるということだ。
そもそも大規模修繕をしなかったからといって、すぐに建物が壊れたり入居者が住めなくなったりする事態が起きるわけではない。むしろ、一般の戸建てや賃貸アパートなど、大規模修繕をすることなく、数十年経過している物件も少なくないように見受けられる。
初期の性能を確保し続けるための修繕工事をしっかり行うことは重要ではあるが、とくに賃貸物件の場合、修繕を行わなかった場合の問題点はどこにあると考えるだろうか。AQ Groupは、この問題点を“入居者に好かれなくなる”ことだとする。
「オーナーにとって賃貸物件は、収益性の高さが求められます。まずは、『この物件を見てみたい』『ここに住んでみたい』と入居希望者に思われることがスタートになります。その際、当然のことながら、見た目が整っていて安心感があることは重要な要素です。人間も外見にまったく気を遣わない人よりも、ある程度整えている人の方が安心感もあり好かれるでしょう。物件も同様で、見た目が汚い物件よりもきれいな物件に住みたいと思う人の方が多いはずです。つまり、われわれは、“見た目”を美しくして収益性を上げることを賃貸改修の大きな目的としているのです」
“見た目”を美しくするリノベーションのひとつの表現として、華美なものではなく、「木」と同様に飽きが来ず、我が家のような安心感が得られるデザインを考案中だという。同社の本社ビルで見られる格子状の「高耐力組子格子耐力壁」をエントランスなどにデザインとして実装することも、物件の魅力を上げることにつながると考えている。
「もちろん、デザインとして取り入れる場合は格子に耐力があるわけではありません。しかし、木の雰囲気をつくり上げることで、素朴で落ち着きのある、素敵なエントランスに仕上がると自負しています。格子デザインの素材や色なども、物件に合った雰囲気を選べるよう、数パターン用意しようと考えています」
とはいえ、格子状のデザインが必須というわけではない。オーナーが希望する通常のリノベーションやリフォームを同社に依頼することも当然可能で、室内のリフォームやリノベーションも同社は手掛ける。
“見た目”にこだわるとはいえ、AQ Groupの賃貸改修サービスが建物の機能や性能を無視するわけではない。先述した通り、A QGroupは、大工から始まり、職人品質を守り、自社で管理・施工し、家づくりのすべてを知っている。改修するべきところは見逃さず、そのうえで美しく整った見た目を維持することを提案するというわけだ。
木のデザインが落ち着いた素朴な雰囲気を醸し出すのであれば、工事にかかる費用も素朴であることがAQ Groupの賃貸工事サービスの特徴といえるだろう。確かな性能や品質が実現されることをオーナー自身の目で確かめてみてはどうだろうか。
この記事を書いた人
賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。