賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

ウチコミ!タイムズ

不動産ポータルサイトを「見ない」賃貸住宅オーナーに迫る危険とは?

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

文/朝倉 継道 イメージ/©︎stockbakery・123RF

意外に多いポータルサイトを確認しないオーナー

oricon ME が、「オリコン顧客満足度ランキング 賃貸情報サイトのランキング・比較」2020年調査分の結果をこの10月に公表した。

調査対象は、全国の18~84歳(高校生を除く・性別指定なし)の1193人。「過去1年以内に賃貸情報サイトで住宅を探し、そのサイトを経由して入居された人」となっている。なお、当ランキングについては、賃貸住宅業界に少しでも関わっていれば、誰もが容易に結果を予想できるものとなっている。

出典/「オリコン顧客満足度ランキング 賃貸情報サイトのランキング・比較」(2020年)

ところで、いまや賃貸住宅の入居者募集に関して、とかく圧倒的な市場への窓口となっているこれら不動産ポータルサイト。実は「まったく見ることがない」という賃貸住宅オーナーが、結構いる。しかも、物件が満室であるならまだしも、「現在空室を抱え、入居者募集中」というタイミングでも、サイトを一切チェックしないというオーナーも。

これは非常に危険である。では一体、何が危ないのか?

もっとも危ないケースは「掲載忘れ」だ。仲介会社や管理会社の担当者が、作業をまるごと忘れるというもの。人間である以上、ミスは当然起こり得る。すると、ごく単純な結果として、物件情報はサイトに掲載されない。

加えて、怖いのは、その会社がいわゆる一社専任の立場にある場合だ。

ポータルサイトへの掲載忘れは、ときにレインズやマイソクなど、業者間流通ルートへの情報の載せ忘れも伴う。すなわち、一社専任の立場にある仲介会社や管理会社がこれらをしくじると、その物件の情報は世の中からほぼ完全に隠されてしまうわけだ。いわば、存在しないにひとしい状態となる。

唯一、当該業者の窓口を訪問した入居希望者だけが、辛うじてその存在を知る可能性をもつという、現在においてはある意味ミステリーな物件に成り果てるのだ。

リフォーム後の物件情報が反映されていないケースも

先日、あるオーナーと会った際、こんな話を聞いた。

「募集を頼んでからひと月も経っているのに、管理会社がポータルサイトに情報を載せていなかった。切ろう(契約解消)と思っている」

ちなみに、管理会社側は、「原状回復が終わってから募集活動を始めたいと思っていた。そうするところだった」と抗弁しているとのこと。

基本的にはありえないオペレーションのため(万が一何か事情があったとしても、オーナーへの報告・相談がないのはありえない)、おそらく「作業を忘れていました」という可能性の方が高い。

ともあれ、いずれにしてもいえるのは、このオーナーは、ポータルサイトを自ら確認したことによって、その状態にやっと気づけたということだ。もしもそれをしなかったとしたら……。

さらには、次のようなケースも頻繁ではないが目にする。

仲介・管理会社のミスにより、物件の「正しい情報」がポータルサイトに載せられていないのだ。手痛い例として、「リフォームが反映されていない」というのが挙げられる。

たとえば、オーナーが多くの資金を投じ、バス・トイレを分離、3点ユニットを解消した入魂の物件にもかかわらず、入居が決まらない。フリーレントでテコ入れ、さらに客付け会社へのAD(広告料)を増やしてテコ入れと、苦戦が続く。そしてよくよく物件情報をポータルサイトで確認すると、写真と間取り図が昔のままだったというオチ。

そもそも最初の掲載ミスさえなければ、こうしたことにはならなかったのかもしれない。

さらには、たとえミスがあっても、オーナーがリフォーム後、掲載画面をチェックしていれば、すぐさま修正できていたはずの「事故」であることに間違いない。

このように自身の物件をポータルサイトで確認しないと、オーナーにはときおり不幸が降りかかる。

また、オーナーがポータルサイトを普段からよく見ておくことは、情報収集やユーザー目線を知る面からも有意義である。

ともあれ少なくとも、「募集を始めたら、ポータルサイト無視はナシ」を、ぜひ心がけたい。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを情報発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!