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イヤな話は聞きたくない? でも、心がタフじゃないと賃貸経営の行く手は厳しい(1/3ページ)

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文/朝倉 継道 イメージ/©︎iakovenko・123RF

物件が抱える問題や課題が大きいほど、管理会社に対応を任せない

先日、成功しているオーナーの話を聞くことができた。ひと言でいうと、タフなオーナーである。どうタフなのかというと、入居者とのやりとりにおいてタフなのだ。

このオーナーを仮にAさんと呼ぶ。

Aさんは物件を自主管理ではなく管理会社に管理委託をし、所有する物件の状況に応じて、複数の管理会社と契約しているという。

そのうえで、Aさんは、「重要な物件ほど、自らが直接入居者と会話をする」「物件が抱える問題や課題が大きいほど、管理会社に対応を任せない」といった方法をとる。

では、重要で、かつ抱える問題や課題が大きい物件とは、どんな物件なのか?

Aさんは、ある意味“物件再生屋”である。空室率が5割や6割を上回るような、目も当てられない状況の物件でも「立地に可能性があり、建物の質が悪くなければ」購入するという。いわば、素質はあるのに芽が出ない物件にするどく目をつけるのだ。

反面、現状の利回りにAさんは関心を向けない。あくまで、物件とそれが建つ土地にフォーカスしていく。

そのうえで、Aさんは、購入した物件に素早く追加の投資を行い、物件価値を高める。短期間のうちにスピーディーに入居率を上げる努力をする。それがうまくいけば、以前のオーナーが格安で厄介払いしたつもりの物件が、見事によみがえる。

入居率が飛躍的に向上し、追加投資の分が回収されたあとは、Aさんは慎重にその状態を維持しながら、次の出口を探る。そしてタイミングが訪れれば、物件は「新規に効果的な投資がされた」「高稼働率の物件」「商品力の高い物件」として、Aさんの手もとを離れキャピタルゲイン(売却益)が発生する。

これがAさんの賃貸経営のゴールだ。

次ページ ▶︎ | 問題解決のため防具を着込んで物件に乗り込む 

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