ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

中古アパートの一棟買いの注意点

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

多くの人が一棟物件に挑戦する理由

「区分所有マンションを手に入れてもお金持ちにはなれない」という話があります。区分所有マンションであれば、借り入れをしなくても購入できる場合もあるのですが、収入は月々数万円程度しか得られません。しかも、不動産は安易に新規購入できないので、区分所有マンション投資で十分な利益を得るには時間がかかるのです。そこで登場する選択肢が、中古アパートの一棟買いです。

例えば区分所有で6部屋買うには何年か必要でしょうが、一棟買いなら一度に6部屋手に入ります。一般的に言って利回りは悪くなりますが、儲けを出すまでの期間を短縮し、数の力で収入を増やすことができます。

それでも区分所有マンションに人気がある理由の一つは、初めて買う物件として“練習”の意味があるからです。いつの時代も、常に初心者は存在します。初心者は区分所有マンションで経験を積み、一棟物件で勝負をかけることが多いのです。

一棟物件を選ぶ場合のポイントは利回り、担保力、稼働力だと言われます。これは、区分所有物件の場合でも同じなのですが、重要度が変わってきます。区分所有の場合は利回りと稼働力が重要ですが、一棟物件で特に重要なのは担保力。一棟物件を買う場合は自己資金のみではまず無理なので、借り入れが重要になってくるのです。担保力は土地の価格と建物の価値で決まってくるので、やはり物件選びが勝負を決めます。株などとは違い、不動産は一度買ったら簡単には手放せません。その意味でも、物件選びや最初の価格交渉が重要になってくるのです。ちなみに、区分所有の場合は一棟物件より担保力は低くなります。

同時に、自分自身にも十分な担保力がなければ、中古アパート一棟買いは最初の段階でつまずいてしまいます。その場合は自身の属性を高めるなど、地道な努力を重ねなければならないでしょう。

中古アパートを一棟買いする場合は、当然ながら値段だけで判断してはいけません。客付けの悪い立地であれば、借り入れが必要な一棟投資では最初から行き詰まってしまいます。また、できるだけ築浅の物件の方がいいでしょう。特に建築基準法が改正される前の物件の場合は耐震性に問題があったり、アスベストが使用されている可能性があるので、別途メンテナンスの費用がかかってしまいます。その意味でも、担保力が重要になるでしょう。キャッシュフローが残るような物件であれば、空室が出ても慌てずに対処できます。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

ページのトップへ

ウチコミ!