重説(重要事項説明書)のチェック不足による失敗
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/11/06
不動産投資では、確認しておかなければならない事項がたくさんあります。面倒ですが、一つ一つ理解しておかないと、後で思いがけないトラブルになる場合があります。
例えば、管理費・修繕積立金。すでに建っていたマンションを投資用に購入した場合、きちんと書類をチェックしておかないと、突然「滞納金を支払ってください」とマンション管理会社から通知が来たりします。物件の過去のオーナーが何らかの事情で管理費・修繕積立金を支払っていなかった場合に起こるケースです。「前のオーナーの滞納金なんて知らない!」と言いたいところですが、事前に提供された書類に滞納金額が明記されていた場合、「知らない」と言っても通らないことがあります。管理会社からすれば、「わかっていて契約したのでしょう?」ということです。少額の場合はまだ良いのですが、多額になるとマンション経営にも響きますね。業者から渡された資料には隅々まで目を通し、不明な点はチェックしておくことが必要です。
利回りの良い中古マンションを購入して喜んでいたら、修繕積立金が一気に高くなって慌てるというケースもあります。築年数が古くなるにつれ修繕積立金は上がりますが、予想を超えて値上がりすると利回りにも影響するので困ってしまいますよね。しかし、この場合も実は「重要事項に関わる調査報告書」(重要事項説明書)に明記されていて、事前に予定されていた値上げを見落としていた、というケースがあるのです。
資料のチェック不足による失敗例は数多くあります。必ず資料はすべて確認しておくようにしましょう。
家賃滞納で失敗したケース
家賃の滞納が発生した場合、管理会社に任せておくと責任を持って取り立ててくれますが、手数料がかかります。そのため手数料を節約しようとして賃貸管理を自分で行う人もいます。特に経営がうまくいっていると、「管理会社に頼まなくても大丈夫だろう」と思ってしまいがちです。
何もトラブルがなければそれでいいのですが、家賃滞納などが起こると事態は一変します。住人に電話をしたり、訪問したり、時にはハードな交渉を行わなければなりません。中には精神的に疲れ切ってしまうオーナーもいます。もちろん、すでにオーナーとして長年の経験があり、トラブル対処に慣れているのであれば問題ありませんが、そうでなければ管理会社に一任してしまうのも一つの手でしょう。トラブルが起こった場合の心的負担は、実際にトラブルが起こるまでわかりませんので、手数料は予防費と考えることもできます。
この記事を書いた人
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