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管理会社の見えないハードルとは?

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大家さんによっては、何件もの賃貸住宅を所有していたり、色んな場所に物件を所有していたりする方もいます。すると、自分で賃貸物件の管理を・・・。と言っても限界があります。そんな時に「管理会社」という手段を考える大家さんも多いのではないでしょうか。

管理を任せていれば安心・・・。と思われているかもしれませんが・・・。

■管理会社に頼まれている管理は、どこまでの管理かご存知ですか?

どんなお話しかといいますと、そもそも不動産業界に於ける「物件管理」に問題があります。一般の消費者の感覚からいえば、管理というからには、清掃や点検・障害対応等を想像すると思いますが、そうとは限りません。もともと、不動産業界には「物件管理に対する基準」が存在していませんでした。

では、何の管理なのかと言えば「賃貸物件に空室が発生した時の入居者募集」や「賃貸契約の更新業務」などを専門で取り扱うことが「管理」といわれていました。

以前の賃貸業界では、現在でいう様な管理会社に業務を委託している方はまれで、ほとんどの大家さんが自分で管理していることが普通でしたので、今の世の中の「物件の管理」というものが必要とはされていなかったのです。

そして、実際の物件の管理よりも入居者を募集する事が重要で、不動産屋さんにしかできないことでもある募集等業務を「不動産会社の管理」と呼ばれていました。

その後、冒頭で話しました「物件の管理」が必要性を帯び、登場してきたのですが、悪い事に「混ざって」しまったわけです。

不動産業界では、入居者募集を主業務にした「物件管理」は今も続いて存在しています。そして、現在の市場の要請から「物件管理」=「物件の管理業務」が発生してきています。この話だけでも、話がこんがらがってきます。

端的に言いますと、不動産業者がいう「物件管理」は基本的に入居者の募集業務のみです。一般の消費者が受ける印象は、物件の管理業務・・・清掃や点検、障害対応等です。この違いは、十分に押さえて確認しておきましょう。

■管理会社の以上に厳格な規定やルールの影響はご存知ですか?

日本では、一般的にも「大手企業・名の通った企業」がブランド的なイメージを持ち消費者の人気が高い現状があります。

一定の基準やルールに則って業務を遂行してくれる・・・安心感や信頼感が或る事は間違いありません。しかし、その規定やルールが「大家さんの利益」を損なっているとしたらどうでしょう。

簡単に幾つかの例をお話ししましょう。

→管理会社の規定で決まっている保証会社しか使えない。

一見、合理的に見えるかもしれません。しかし、現在の世の中は社会構造も変わり、入居希望者の就業形態も正社員だけとは限りません。派遣労働の方もいますし、アルバイトやパート等で生計を立てている世帯も珍しいわけではありません。

高額な保証料、厳しい審査基準・・・だけでは審査の信頼性は高くても、入居者審査のハードルが高すぎる事もあります。

また、保証会社の中には「オリコやジャックス」と言ったクレジット会社系の保証会社も存在しています。クレジット会社系の保証会社は、保証会社の業界の中でも審査基準の厳しさはダントツです。

大家さんがそれを望んでいたり、家賃自体が高額な物件であれば必要な状況も考えられますが、全てに適応していくのはどうなのでしょうか?

審査の信憑性や信頼性はいいとしても、昨今の入居者希望者が少ない状況下で「審査否決」を簡単に出してしまうことは大家さんの利害に一致しない事も多いのではないでしょうか?

一時期の保証会社が溢れていた次節では、保証会社の信用性も言われていましたが、現在はやや安定してきています。当然、保証会社の内容は見ておかなければいけないでしょうが・・・。

賃貸住宅の入居審査ですから、つまり自分の生活の拠点の「家賃」を払えない人は、全体で見ても10%以下と言われています。その確率の為にで見合う形なんでしょうか?

保証会社は基本的に2年分の家賃は保証してくれますし、家賃=債権の回収も行ってくれるのですから。大家さんも保証会社の知識を持たれないと損しそうですね。

→管理会社の規定で決められた家財保険や鍵交換、24時間サービス等の影響は?

こちらも1面から見て行きますと、合理的に見えるかもしれません。しかし、家財保険一つを取ってみても、保険料の違いや保証内容の違い、そして一番大きなところは「保険の適用範囲」もしくは「保険の支払い実績」ではないでしょうか?

管理会社によっては、いわゆるバックマージンを基準にしか見ていないケースも多々あるようです。
そして、保険会社の保険金支払い実績などは、正に大家さんに負担がのしかかる可能性だってある訳です。

 

例えば・・・。
賃貸住宅の窓ガラスが割れてしまう事等はそう珍しい事ではありませんが、現在の家財保険でカバーできている保険会社は意外と少ないのです。

すると・・・入居者さんの負担となるのでしょうが、不可抗力的に起きたケースなどを考えると、頭が痛くなりませんか?

入居者さんは負担を拒絶するでしょうし、保険が下りないとなれば、入居者さんからも「早く治してほしい!!」と催促が来る事は明らか・・・。仕方なく「大家さんが負担」こんな事は想定できますよね。

■何のための保険なんでしょうか? そもそも、大家さんも保険会社や保険商品についてご存知ですか?

これは、家財保険だけの話です。他にも、鍵交換・24時間サービスなどなど・・・。現在の賃貸契約の形態から考えて行きますと、全て賃貸契約時の契約金の増額原因になっています。

契約金が増えると言う事は=入居者の負担が増える=入居者さんが嫌がる=契約にならない・・・となる訳で入居者が決まらなければ、大家さんの利益は0(ゼロ)です。管理会社は決まらなくとも損はしません。

何か間違っているとは思いませんか?

入居者さんの負担で保険・保全を取る→(保証会社・家財保険・24時間対応サービス・鍵交換)
管理会社は、それぞれのバックマージンががっちり。
決まらなくても「保全が取れない」を理由に恨まれる事も無い。
決まらなくても自分の不動産では無いので、固定資産税の負担も家賃が取れない痛手も無い。
そもそも、他人の褌で相撲を取っている様な構造。

※ここまでのお話し、管理会社を一方的に攻撃しているわけではありません。

大家さんも「賃貸経営を営む投資家」として、一定の内容や状況を十分に理解していないと、間違いなく損をします。その一端をお話ししています。

内容を理解して「大家さん自身が判断」しているのでしたらOKなんですが、よくわからないままでは・・・。管理会社に任せれば安心・・・なんて考え方は危険です。結果責任だけは間違いなく大家さんに回ってくるのですから。

≪では、どうしたらいいのか?≫

決して難しい事ではありません。「適正を知る」事から始めましょう。入居者を募集して、契約をしたい訳ですから・・・。

自分の物件で「入居者が支払う契約金が幾らになっているのか?」
その契約金は他と比べて「高いのか・安いのか」
高い場合「なぜ高いのか」
自分の物件で使われている保証会社や保険会社の内容はどうか?

これをキチンと整理・管理していくだけで改善できる事があります。管理会社も企業ですから、利益が必要な事は当たり前です。しかし、大家さんの利益や入居者の利益を損なっていい話ではありません。大家さん自身から火災保険や保証会社を選んでいる動きが出てきています。

大家さんの賃貸経営が、管理会社の規則に左右される事を快く思わない方が増えてきている証拠でしょう。

管理会社にしても、大家さんの要求を無下にし続けるだけでは存続できないのも確かな事です。大家さんから管理会社に交渉なり、提言なりをしていきましょう。

ヒントはインターネットにあります。大家さんの体験、入居者さんの体験、今では沢山の情報が溢れています。入居者を募集する新しいサイトやシステムも参考になる良いツールを持っています。参考にしてください。

不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。

大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。

しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。

所有されている物件の募集をかけることが可能です。大家さんであれば是非一度見てください。

 

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この記事を書いた人

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。

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