家を貸す時の注意点
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/10/15
■しっかりと収支を洗い出そう
家を貸す場合に注意すべき点は、マンションでも一軒家でも、新築物件でも古家でも、あるいは転勤の間だけ家を貸す場合でも基本的には変わりません。ここでは家を貸す時の注意点について改めてまとめてみたいと思います。
・契約
友人にペンや消しゴムを貸したことがあると思いますが、家を貸すというのは一般的な「貸す」行為ではなく、契約です。契約書は法的効力を持ちます。まず注意すべきは、一度契約した場合、借り主が更新を希望すると、貸し主は基本的に拒めないということ。つまり、契約が成立すれば借り主主導になってしまうということです。
貸し主が「そろそろ出て行ってくれるだろう」と思っていると、借り主が「気に入ったので引っ越したくない」と言い出した時にトラブルになります。特に貸し出す家に戻る予定がある、または売却する予定がある場合は、一定期間が過ぎたら契約が解消される定期借家契約を選びましょう。
借り主に「必ず出て行く」というリスクを背負わせることになるので家賃相場は下がりますが、トラブルを避けるには効果的です。また、賃貸契約を結んだ場合、一般的には手数料として1カ月分の家賃を不動産会社に支払わねばならないことも覚えておきましょう。
・無断貸し出し
住宅ローンが残っている物件を貸す場合は注意が必要です。住宅ローン契約は居住を前提とした融資なので、本人が住まない場合は金融機関の承諾が必要になります。自分の家だから何をしようが勝手だ、と勘違いして無断で貸し出すとローン契約違反となり、残金を一括請求されてしまいます。
一般的には転勤などのやむを得ない事情があれば、金融機関も賃貸を認めてくれるでしょう。ただし、事情によってはローンを再計算する場合があるかもしれません。
・遠隔地に物件がある場合
基本的に各種税負担と物件の管理は貸し主がすることになりますが、物件が遠隔地にあると管理することは困難です。そのため、リロケーションサービス等の外部委託をして管理会社などに管理を任せることになります。管理料がかかるので、きちんと予算として計上しておきましょう。
・初期費用
基本的に家を貸し出す際には内装をきれいにしておかなければなりません。今の家の状態にもよりますが、初期費用としてクロスの貼り替えやクリーニング代等、場合によってはリフォーム代も用意しておいた方が良いでしょう。
・借り手がつかない場合
借り手がつかない期間も貸し主は各種支払いを続けなければなりません。最低でも数カ月は借り手がつかないことを想定して予算を組みましょう。
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この記事を書いた人
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