空きビルにおける入居者募集対策
ウチコミ!タイムズ編集部
2015/10/05
■「空き」の時間は取り戻せない
収益不動産としてビルを所有している場合、収入に最も響いてくるのは空室が多い状況です。空室からの収益はゼロのまま動きません。収入ゼロだった時間は取り戻すことができませんから、一刻も早く空室を埋めたいと誰もが考えます。
最近では「駅から近い」「築年数が新しい」「フロア面積が大きい」、近・新・大の物件が人気だと言われており、築年数が経過している中小規模のビルは苦戦しているのが現状です。さらに、防災意識の高まりから防災対策が十分でないビルは敬遠されるようになっています(逆に、古い物件であっても最新の防災設備を追加したのであればアピールポイントになります)。
場合によっては、大規模なリフォームを施さないと空室が埋まらない場合もあるでしょう。
なお、インターネットが普及した現代では、以前よりも物件情報の「鮮度」が重要になってきます。古い情報は見向きもされません。こまめに情報の劣化を防ぎ、できれば先回りするぐらいの勢いで情報を更新することが、空室を減らすことにつながります。仲介会社などに任せきりにせず、オーナーであるあなたが主体的に関わっていくことが重要です。
■ケース別・空室対策
そもそも頻繁に空室が発生する原因は何なのでしょうか。部屋面積や立地がテナントの意向と合わなくなってきたのであれば仕方ありませんが、実際には入居ビルの設備や管理、快適性への不満が原因となっている場合もあります。日頃から対策を怠ってはなりません。また、すでに入っているテナントを引き留めるために柔軟な賃料設定を行うことも必要でしょう。
物件に対する問い合わせが少ない場合は情報が広く行き渡っていないことが考えられます。募集告知方法は適切か、広告内容はわかりやすいかなどをチェックしましょう。また、競合と比較して魅力がないと思われている場合もあるので、競合と比較して強みと弱みを見極めることも必要です。
では、問い合わせはそこそこ入るが、内見が少ない場合はどうでしょうか。まず、テナント候補が資料を手に入れた時に、移転を検討したいと思うかどうかを考えなければなりません。例えば資料の数や質が十分でなければ、先方も候補から外すでしょう。
さらに、仲介会社の熱意や情報量も考慮しなければなりません。当然、仲介会社に手数料が入らなければ物件を勧めるはずがありませんし、物件についてよく知らなければお客様に勧めようがありません。仲介会社との連携も重要なポイントなのです。
価格交渉に至らない場合は資料と現地の物件にギャップがある場合が考えられます。つまり、内見に行ってみたら期待値に届かなかった、競合の方がましだった、ということです。この場合はテナントの目線で物件の問題点を洗い出し、改善できる点は改善する、場合によっては価格を見直すなどの対策が必要になるでしょう。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
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この記事を書いた人
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