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空き家対策法案により建物「耐震不適合・違法建築物等」の基準が厳しくなる

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空き家対策の取り組み」についての問題点などの話をします。

 

【空き家対策の行政の取り組みの実効と問題点】

 

いくつかの対策が出てきていましたが、それぞれの実効と問題点をお話しして行こうと思います。まずは、「空き家の監視・調査・指導・勧告・解体(強制執行)などのみを行っている。」件についてのお話しからします。

 

この件については、以前ブログでも取り上げました通り、空き家の調査が出来る様になりました。以前は、行政が「空き家対策」の為に「個人の住宅等」を調べようとしても、縦割り行政の弊害と強制力の無さから「空家の所有者」を特定する目的でも、税務署のデータを閲覧したりする事も出来なかったり、強制力を持って調査する事もできず「調査や指導」の段階で暗礁に乗り上げていました。

 

この「空き家対策関連の法案等」が進んできた為に、これまでの状況は好転しそうです。しかし、その事で「全てが解決」するわけではありません。一番の問題は「空き家を取締る」が主な目的になっている事です。空き家の問題は、かなり根深い問題です。

 

例えば〜

  • 親が持っていた「実家」だが、子供たちは独立して自宅も持っているし、生活の拠点もここには無い。
  • 親が持っていた「資産」だが、相続で何らかの問題が発生して所有者が決まらない。
  • 建物の朽廃が進んでいるが、対処する為の金銭がない。
  • 空き家の処分を試みたが、販売も出来ず、借り手も見つからないので途方に暮れている。
  • 現在の所有者が、居所不明。

 

など、色んな事情が沢山あります。こういった内容を「強制力をもって指導」したとしても根本的な解決にはほど遠いとしか思えません。

 

確かに「空き家住宅」の周辺に及ぼす影響は捨て置けませんが「ダメな住宅は強制撤去だ!」だけでは・・・。もともと「空き家住宅の有効活用」を目指していたハズでは?

 

では、「空き家の有効活用を目指して「サブリース形式」で有効活用を開始している。」についても考えていきたいと思います。こちらは「空き家を有効活用」という名目と仕組みを備えています。

 

しかし、下記の問題が山積みです。

 

行政が主導している為、建物の「耐震不適合・違法建築物等」への対処が厳しくなり過ぎです。耐震不適合は、行政基準の耐震改修工事がされなければ、対象物件とはされません。違法建築物は、行政の基準に基づいた変更工事がされなければ、対象物件とはされません。

 

どちらにしても、所有者にとって工事費用は大きな負担にしかなりません。行政が関与している為「違反・不適合・違法」は絶対に許してはくれません。但し、実情は「違反・違法・不適合」だらけの世の中ですが、どうするのでしょう?

 

そして、耐震工事は仕方なく行うとしても、内装や住宅設備の面でもそのままというわけにはいかないのではないか?その費用も捻出しなければいけなくなると思われます。サブリースという形式で収入を確保するとありますが、本当に成り立つのでしょうか?

 

家賃は安めの設定がされて、サブリースを実際に運用する会社にも「利益」が必要です。所有者に支払われる賃料は査定家賃の85%という事ですが、所有者が受取れる家賃はかなり少なくなるとしか思えません。そして、肝心要の「入居者側」のメリットを見て見ましたが、以下の内容でした。

 

  • 敷金・礼金は無し
  • 全物件、耐震施工済み
  • 賃料は周辺相場の80%〜90%
  • 仲介手数料は1か月分
  • 入居時に賃料の1〜2か月支払い
  • 全て「定期借家契約」の為、2年ごとに再契約料1か月分が必要
  • 契約時に事務手数料として10,800円支払い
  • 保証会社に加入する必要あり

以上の条件です。

 

メリットと言いましたが、それ程現在の賃貸住宅の借りる時と大差ない感じがします。基本構想に「リバースモーゲージ」を掲げていますが、そこは大丈夫なのか?

 

このリバースモーゲージは、今から約20年以上前に登場した考え方、理論ですが、現在に至るまで特に世の中に取り上げられていません。住宅ローンは、返済を進めて最終的に自分の所有物としますが、リバースモーゲージの場合は全く反対です。

 

自分の持っている資産の評価分だけ、毎月小出しで借金を増やしていって、その評価分に到達するか所有者が亡くなるかした時に精算、つまり売却などして「所有物が無くなってしまう」システムです。売却などすると言っても、借金を続けていますので、その時には一銭も貰えない可能性があります。

 

更に、評価される金額ですが下記を見て下さい。例えば、評価された金額が1000万円の空き家があったとします。毎月10万円を借り出したとしたら、単純計算で「8.3年」分にしかなりません。

 

そこに先ほど説明した「耐震補強工事・内装工事・設備工事」などを考えたら・・・。5年分残りますでしょうか?心細い事この上ありません。

 

一部の不動産の高額な地域もしくは、沢山の資産をお持ちの方しか収支が合わなくなりそうです。他にも懸念材料はありますが、この時点で十分すぎる問題が分かってしまいます。

 

空き家対策も、その所有者に「費用負担」をさせて「サブリース」という路線に載せようとしますが、費用負担や家賃の評価での減額(一部取られる形)と、良く見てみると所有者のメリットは怪しい・・・。そして、最終的には「言い方悪いですが、物件も取られてしまう」どんなシステムなんでしょう。

 

良く見ると、行政側は多少の補助金を出すようですが、何のリスクもありません。対して所有者の方のリスクは、これだけ費用をかけて「借り手がつかなかったり」「収支が合わなかったり」しても後戻りはできません。

 

調べれば調べるほど、恐ろしいし話にしかなりません。

 

不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。

大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。

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この記事を書いた人

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