不動産経営に役立つ賃貸不動産会社の思考とは?
ウチコミ!タイムズ編集部
2014/10/03
前回まで、不動産業界の体質の話をして来ました。もう少しその話をしていきたいと思います。借主さんも、貸主さんも実情を理解して、少しでも役立てて下さい。
【不動産屋さんの営業戦略 その1】
不動産経営で貸主さんは、良い借主さんに長く借りてもらいたいですし、空き住戸などは少しでも早く埋めたいですね。借主さんは、安くて良い物件に巡り合いたいですね。当然、不動産屋さんも「それを応援してくれる」と思いたいのおですが、実際はどうなんでしょう。
通常、不動産屋さんの収入は「仲介手数料」なわけですが、賃貸住宅の仲介の場合「法律で決められた報酬」は、契約した賃貸住宅の1か月分が上限と決められています。すると、5万円の予算で物件をさがしているお客さんがいた場合、どの物件をお客さんが選んでも報酬は同じになりますから、一生懸命良い物件を探してくれそう…。だといいんですが、実情は違います。
同じ5万円の物件でも、仲介手数料が多くなるものがあります。「えっ! なんで? おかしいじゃない…。」通常は、借主さんから1か月分の仲介手数料を貰ったら「それで終了」のハズですが、法律の抜け穴を使って貸主側からも仲介手数料(厳密には、AD=広告宣伝費)を貰える物件があるのです。
皆さんも不動産経営のつもりで営業マンになった視点で考えて見て下さい。営業マンの業績は、契約した数ではありません。契約して貰った仲介手数料の額の多寡です。この業績によって、その営業マンの給料や昇進も変わってきます。当たり前と言えばそれまでですが…。
どんなに優秀な営業マンでも一人で出来る仕事量には限界があります。「1回の取引で2倍の業績が稼げる」物件があったらどうですか?ここに、賃貸物件が2つあったとします。
1つは、お客さんが喜びそうな条件ピッタリのぶっけんですが、仲介手数料は1か月分しか貰えません。もう1つは、お客さんの条件は少し満たしている程度ですが、仲介手数料は2か月分でます。中にはお客さんの為に、前者を紹介する営業マンもいますが、あなたならどうしますか?
不動産業界の物件情報や物件の状況(その物件が残っているのか、申し込みがはいっているのか)を一般の消費者が不動産業者を介さないで知る事が出来ません。(これもおかしいんですが…。)と言う事は、どの様にでも情報操作が可能で、どの様にでもお客様を誘導出来てしまうのです。
もちろん、情報の部分でです。
消費者A:この物件を見たいんですが。
業者Z:・・・・・・確認しましたが、申し込みが入ってしまったようです。
業者Z:こちらの物件はいかがでしょう? 条件的には、お客様の要望に…。
消費者A:そっか〜・・・・・。 じゃあみせてもらえますか?
と言うように、こんな営業手法もあります。
不動産経営に関してはもはや不動産会社さんにおまかせということでは成り立たなくなりつつあります。
大家さんも自分で動いて集客をしてくることが大事です。しかし、これまでのシステムでは自分でできることは限られていました。そんな中出来上がったのが大家さんが自分で物件を紹介できるサイト、ウチコミ!です。
所有されている物件の募集をかけることが可能です。大家さんであれば是非一度見てください。
この記事を書いた人
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