「気を付けて下さい!!」原野商法の2次被害について
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/09/05
先月、8月に「国民生活センター」から発表された注意です。「原野商法の2次被害が増えています!!」以前のブログでもチョットご紹介した事がありますが…。被害状況は、平成11年に796件、平成12年に751件あり本年度は既に平成12年度を上回る件数になっているそうです。
■原野商法とは何か?
~1970年から1980年頃に掛けて、山奥などの土地を投機対象に販売された事です。この事だけなら、普通の不動産登記のお話しですが、問題はその中身です。将来の値上がりが期待できる話、この話は殆どがウソなんですが…。又は、将来購入する土地周辺が大規模開発などが予定されている為、老後の自宅としても使える様な話、これもウソです。つまり、詐欺行為前提で売られた土地の事です。
■なんで、そんな事が起きたのか?
~今の日本の経済状況からは想像できないでしょうが、その頃は「空前の好景気」株、金融商品、不動産等、ありとあらゆる投機商品も活発に取引されていました。中でも、株と不動産は大人気です。しかし、不動産は売り物よりも買い手が多いような状況でしたから一消費者には、情報すら入ってこない状況です。
更に、価格も当時「東京駅・渋谷・新宿など」から電車で30分の通勤圏で土地が1坪(約3.3㎡)300万円前後と言う値段でしたから、不動産の投機と言ってもなかなか購入出来ませんでした。そんな中、地方(リゾート地)や、リゾートマンション等が脚光を浴びていたんです。価格は一消費者でも手が届く!立地や将来性も魅力的な…。
■でも、ウソだったんですよね?
~全部がウソだった訳ではありませんが…。原野商法の対象になる様な土地やリゾート物件には、実は最初から欠陥がある事を、皆さんが十分理解していなかったという問題もありました。
■どうゆう事?
~簡単に説明すれば、リゾート物件は普通の住宅とは違うという事です。普通の住宅は、生活の拠点ですからある意味、絶対に必要な物です。リゾート物件は、あくまでも余暇の住宅で、絶対に必要な物ではありません。すると、好景気の時には目を向ける方が増えますが、不景気になった時一番最初に切り捨てられる物です。
不景気になってリゾートと物件の売り物がいっぺんに市場にでてきたら…。そうです。一気に価値が下がりますね。反対に、リゾート物件は景気が良くなった時どう推移するのか…。
~景気が良くなった時に最初に取引が活発になるのは、もちろん住宅です。これは生活の拠点の話ですから、当たり前ですよね。その景気の良さがかなり長く続き、余暇を楽しむ様なある意味の余裕が十分に整わないと、殆どの方が「リゾート物件」に興味を示しません。
■と言う事は?
~リゾート系の物件は、景気が良くなって一番最後に良い時がきます。そして景気が悪くなると、一番最初に悪くなります。という「恐ろしい特徴」を持っているものなんです。
■原野商法の2次被害って?
~1980年頃に「詐欺同然の被害にあった」方を再度狙っている輩がいます。その土地を、「買いたい人がいる」「売る為に測量の必要がある」などと突然、電話などで話をしてくるそうです。被害に会った殆どの方が、売れれば儲けものと話に乗ってしまうケースが多いそうです。
でも、待ってください。今までの話を思い返してください。今の世の中で、急に買い手が現れる方が不自然ではありませんか?被害に会った方には申し訳ありませんが、殆どがウソの話と見た方がいいです。どうしてもその真偽を確かめたいのであれば、知り合いの不動産関係の方などに、自分の持っている不動産などを書類やネット上ででも確認してもらいましょう。
その上で、その不動産屋さん等に仲介に入ってもらう方が安全確実です。あなたの味方にプロを付けて、交渉なりしてもらう形が正解だと思います。詐欺目的なら、不動産業者が入っている瞬間に、二度と連絡してこないでしょう。ブログを読んで頂いている方の身近にそんな方がいましたら、教えてあげて下さい。追加でもう一つの情報です。
■何故、原野商法の2次被害が起きているのか?
~この原野商法の被害に会った、つまり 当時土地などを購入した方の住所などが名簿化された物が、裏社会で出回っているそうです。昨今の詐欺などを考え出す輩が、悪い意味での有効活用を考えて使っているようです。被害も相当数になっている事からお気お付けください。次回は、原野商法の土地がどんな物か少しお話ししますね。
今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン『ウチコミ!タイムズ』では住まいに関する素朴な疑問点や問題点、賃貸経営お役立ち情報や不動産市況、業界情報などを発信。さらには土地や空間にまつわるアカデミックなコンテンツも。また、エンタメ、カルチャー、グルメ、ライフスタイル情報も紹介していきます。