「不動産サイトの不思議」その4
ウチコミ!タイムズ編集部
2013/08/31
前回の続きです。
■不動産仲介業者は、ポータルサイトでどんな事をしているのか?
~色んなことをやっています。以下に説明していきます。
①販売が終了した(売れてしまった)物件を削除しない。
~一定の条件を持った物件に多く見られます。つまり割安感のある物件だったり、なかなか物件が出ない地域の物件だったり、駅から近かったりと条件が良い物件が多いです。これらの物件をサイトに載せ続けるメリットは、もちろん集客です。要するに、消費者からの問合せを受ける為にです。
■でも、無い物件なのに問い合わせが来たらどうするの?
~簡単です。下のやり取りを見て下さい。
消費者:ネットで見たんですけど、Aの新築住宅ありますでしょうか?
業者:はい!ございます。もしよければ、物件をご案内しますので、当社にお越しください。ご都合は如何ですか?
消費者:え~と、そうだな~
業者:今日でも大丈夫ですよ。午後○○時ごろではいかがですか?
消費者:….そうですね~、じゃあそれで..。
なんて感じで、平気で誘ってしまいます。これって、不動産業界では良くある話です。えっ!物件無いのにお客さん呼んじゃって大丈夫なの?
~お客さんが来てから、平気で「実は、今日申し込みが入った」など話を申し訳なさそうに話したうえで、他の物件をすぐに勧めてきます。要するに、会社にお客さんを呼び込みたいわけですから、彼ら的には大成功なわけです。どんな形であっても、お客さんに会社に来てもらえば良いという考え方ですから…。ただ、これは「囮取引」になり立派な法律違反です。
②サイトに物件を掲載する時、住所などの詳細情報をカットする。
~これも良くあるパターンです。例えば、物件の住所を「○○市△△町1丁目」までしか掲載しないやり方などが多いですね。この様な掲載方法だと、一般の消費者は物件の場所を特定する事ができません。結果、物件を掲載している不動産会社に問合せをするしかありません。
まあ、その為に掲載していない訳ですが…。電話で問い合わせをしても、中には住所を教えてくれない不動産業者もいます。ある意味、徹底的に集客狙いな感じです。実際は、建物の中を見ないで購入の意思決定をする方はいない訳ですから場所を教えてあげても問題ない方が多いと思うんですが…。
ただ、中には売却している不動産に持ち主が住んでいて、売却している事を周りの方々に知られたくなかったり…特殊事情がある場合もあります。そんな時だと、問合せの電話だけでは「めったやたら」物件住所を教えてしまうわけにもいかないケースがあります。ここは、皆さんにも知っておいて頂きたい部分です。問題は、それとは全く関係ない物件なのに住所が分からなかったりする話ですね。
実を言えば、こんな事を繰り返しているから、お客さんも警戒心が上がって問合せが減っている一面もあるんです。こまった業界です。ですから、問い合わせや業者に訪問する前に、ネット掲載されているその業者さんの物件を幾つか見て見ましょう。
全ての物件が「住所の詳細を表示していない」業者さんは、注意しましょう。この注意は大手だから…。とは関係なく見た方がいいです。不動産業者のネットの話をして来ましたので、次回は不動産広告の注意事項をお話しします。
貸主も借主も気持ちよく良い関係を作りたいものです。
部屋を貸したい人、部屋を借りたい人が集まり、コミュニケーションをしているサイトがあります。ウチコミ!と言います。借主さんも貸主さんも一度覗いてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
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